フランスのヒューマンドラマ映画。

相変わらず俳優さん達に覚えが無いが、
主演のカトリーヌ・フロは国民てき大女優だと紹介されている。


エヴは父の跡を継いでバラ園を経営。
新種開発の才能を持つが、
ここ暫く大手のラマルゼル社に押されて、大会での受賞を阻まれている。
助手のヴェラと２人だけの個人経営のバラ園の業績は振るわず、
ラマルゼルの社長から買収を持ちかけられている。

作業の手助けが必要だが、高い給料は支払えない。
そこで、職業訓練所からワケありの３人を格安で雇い入れた。

エヴは、強盗等の前科のある青年フレッドが類い稀な嗅覚を持つ事に気づき、
才能を伸ばしてやりたいと思う。
でもその前に、フレッドの強盗のノウハウを頼みに、
ラマルゼル社から希少種のバラを盗み出す。
エヴが持っている種類のバラと掛け合わせて、
来年の大会に向けて美しくて丈夫な品種を新たに作り出そうと試みる。

ワケありの３人、フレッド、サミール、ナデージュ達も
徐々にバラ園の仕事にやり甲斐を見出し、溌剌と働くようになるが、
エヴの新種は失敗し、負債を抱え、ラマルゼルの買収に応じる決意をする。
しかし、ナデージュが育てていたバラが素晴らしい出来栄えで、
経営継続に望みを繋げる。

フレッドは両親に育児放棄された過去があった。
エヴが、バラ作りで大切なのは交配の後も大切に育てる事だと語るのを聞き、
子供の頃に自分をちゃんと面倒を見ようとすらしなかった両親に対して、
訣別の意思を固める。
エヴの紹介でパリの有名調香師の元へ修行に行く。
恋が芽生えたナデージュと、のちに向けての約束をかわす。


じんわりする佳作。
バラ園の光景も美しいが、やはり、エヴのキャラクターがお茶目で良い。
さすが大女優でした。
ワケあり３人の仕事ぶりがスムーズで、破綻が無いのがちょっと不足かな。
上映時間が９６分とやや短めなので仕方ないか。