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マンガ家Mの日常
フランスの大人のファンタジー恋愛映画。


ガスパールは父親が経営するアングラバー「フラワーバーガー」で
パフォーマンスアートをしている。

ある夜、川岸で傷付いた人魚ルラを見つけて病院に運ぶ。
ルラはその独特の歌声で、男性を惹きつけて殺す力を持っていた。
かつて母親を人間の男性に殺され、以来次々と人間の男性を殺すようになった。

しかし、数多くの失恋を経験して傷心のガスパールには効力が無い。
出会い頭に病院の勤務医ヴィクターが歌声の虜になり、
心臓発作で間も無く命を落としてしまう。
同じ病院の医師で婚約者のミレナは、ガスパールの車や、
ガスパールが受付に置き忘れたノートを手掛かりに、
殺人犯を突き止めようとする。

ガスパールはルラの傷が治るまで、アパートのバスタブに入れて匿う。
隣人のロッシは2人の関係を理解して助けてくれる。
ミレナの追跡が及ぶ頃、ガスパールはルラに恋心を抱き、
身体に不調をきたし始める。
ミレナは遂にルラを捉えるが、ガスパールとロッシは協力してルラを救い出す。
ガスパールは車でルラを郊外に運び、海に逃がす。

その後、ガスパールは小型船を入手し、ルラに会いに海に出る。


人魚と人間の男性の恋愛映画と言えば、
まずはダリル・ハンナとトム・ハンクスの「スプラッシュ」を思い出す。
この頃のダリル・ハンナは例えようもなく美しかった。
今作の人魚ルラ役のマリリン・リマは、どちらかと言えば
「天使とデート」のエマニュエル・べアールに似た雰囲気。
この頃のエマニュエル・べアールも例えようもなく美しかった。
総じて、人魚や天使のような異形の存在の役を演じる女優は、
桁違いの美貌を求められる。

今作は設定がこれらの作品と被っている所もあり、目新しさは感じられない。
ガスパールは母親の思い出を引きずり、また、アパートの装飾等も幼い雰囲気。
作中で「夢を見る力」や「想像力」に言及される事が多く、
今作はあくまでも夢を楽しむ為のファンタジーとして作られたように見える。
大人も時々は夢の空間に浸って、心を癒し、想像力の翼を広げる事で
今生きている世界を明るく見通す励みとする。
午後に味わうケーキやフルーツパフェのようなものかな。

ミレナ役のロマーヌ・ボーランジェは大分お歳を召された。
何ら罪の無い婚約者を殺された被害者なのに、
若くて美しい人魚ルラとの対比がやや残酷に映る。

現在、日本語版Wiki等を見ても、フランス人俳優に関する情報が少ない。
フランス映画が日本で低調な証だろうか。
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