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マンガ家Mの日常
フランスのラブコメディ映画。


有名ブランドのスニーカー販売代理店パリ支社長ジョスランは、
49歳にもなって、テキトーな嘘を振りまいて女性をナンパするチャラ男。

疎遠になっていた母親の葬儀で帰省し、自宅で母の車椅子に座っていると、
突然、隣に引っ越して来たという、若いセクシー美女ジュリーの訪問を受ける。
失業中のケースワーカーと聞いて、親しくなるチャンスをつかむ為に、
咄嗟に、下半身付随だと嘘をつく。

ジュリーの実家のホームパーティに招待されて行くと、
姉のフロランスを紹介される。
自動車事故でか半身不随となったフロランスは車椅子生活で、
ジュリーは同じ障害を持つ同士で打ち解け会えると考えた。
最初、気乗りしなかったジョスランだったが、
フロランスが車椅子テニスの大会で溌剌とプレーしたり、
本業のバイオリニストとしてステージで演奏する姿に、心惹かれる。

真剣に恋したジョスランは、自分が健常者であると打ち明けねばと思うが、
嘘が嫌いだというフロランスの言葉を聞いて、なかなか勇気が出ない。
ルルドの秘跡で回復したように演出しようと、一緒の旅行を試みるが、
協会の神父に目論見を一発で見破られ、意気消沈。
帰途、トラックに轢かれそうになったフロランスを助けようとして立ち上がり、
ついにバレてしまい、破局する。

しかし、実は、フロランスは最初から嘘だと気づいていた。
障害故に恋愛から遠ざかっていた為、しばしの甘い時を楽しんでいたのだった。

別れに打ちひしがれながらマラソン大会で走るジョスランの元に、
フロランスが現れ、仲良くゴールインを決める。


障害者のふりをして女性を口説くなんて、そりゃサイテー。
でも、チャラい独身貴族だったジョスランが、
障害に対して少しずつ学んで行く様には、我々観客も学ぶところがある。

大人の恋愛模様。
キャラクター各々のバランスが良い。
障害というテーマは決して軽くないが、常に笑顔のフロランスに救われる。
身体の障害にめげず、仕事やテニスに積極的に打ち込むフロランスだったが、
それでもやはり、恋愛のチャンスには臆病になっていて、
ジョスランの破茶滅茶さに、逆にフロランスも心を開かされた。

支社長の地位にあるジョスランは当然リッチで、自宅にプールもある。
プールの蓋が、上下に動く板張りなのがオシャレ。
フロランスを自宅に誘い、庭でディナーした直後、
足元の板張りがプールの中に沈み、
そのまま2人で水に浸かって泳ぐシーンが優雅で美しい。
食器がどうなってるかとか、無粋な事はとりあえず横に置くとして。

ジョスラン役のフランク・デュボスクが、監督、脚本、主演の3役を務めた。

それぞれフランスでは、人気実力のある俳優さん達のようだけど、
いかんせん、フランス映画から少し離れているので、馴染みが無い。
フロランス役のアレクサンドラ・ラミーは、
ジャン・デュジャルダンの奥さんなんだって。
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