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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意



WOWOWで、最終話まで放送された。

しかし...、

シーズン開始時の、他のドラマの追随を許さない程の、出色の出来から、
ファイナルでここまで質が低下してしまったドラマも珍しい。


フランク・アンダーウッドは院内総務を長年務め、申し分ないキャリアを積み、
時期国務長官の座を約束されていた筈が、反故にされ、
一気に大統領の地位を狙う、復讐とも言える計画をスタートさせた。
時に巧妙、時に卑劣、時に残酷な手段を用いて、野望の実現に至った。

ところが、2期目を狙う大統領選がスタートした辺りから、
ドラマの展開が雑になって来た。
この時期、主演のケヴィン・スペイシーのスキャンダルが発覚し、
番組降板を余儀なくされた為の、急遽の方向転換だと推察される。

フランクは弾劾に追い込まれ、妻で副大統領のクレアが大統領職を継いだ。
クレアも元は政治家志望だったのかもしれないけど、政治経験が殆ど無く、
付け焼き刃のエピソードで何とか方向付けを試みたものの、
この展開にはどうにも無理がある。
大統領になってからの政治も、強引過ぎて、メチャクチャ。
こんな脚本では、クレア役のロビン・ライトが気の毒。

挙句、シーズン6開始前に、フランクは何者かに殺害されてしまっていた。
その謎解きも含めてのファイナルなんだけど。

最終話で、フランクの忠実な僕の元補佐官ダグ・スタンパーが、
フランクの行動を懸念して、レガシーを傷つけないよう殺害したと告白。
クレアがダグを刺し殺して、ドラマは完了。

シーズン4、5辺りから、雑に殺人が行われるようになった。
そうもホイホイ人を殺すか。
脚本の行き詰まり、質の低下が明らか。
シーズン1、2から、既に殺人はあったけど、
大統領、副大統領、政敵といった、本当のターゲットに対しては、
裏での緻密な戦力で追い落としを図って来た。
そういった、インテリジェンスに、このドラマの価値があったのに。

シーズン6で、クレアのライバルとなったシェパード兄妹も、中途半端。
ほぼ、何の効果ももたらしていない。
脚本の質の低下が顕著なのは、
登場人物達があれこれ話しながらも、ドラマが動いていない点。
進行方向を見失っている。


本当に...、
稀に見る高品質のドラマとしてスタートしただけに、
もうちょっと何とかならなかっただろうかと、ひたすら惜しまれる。
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