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マンガ家Mの日常
どうしてこの映画を録画していたのか、今となっては少し不明。

第2次世界大戦を背景に、英国、フランス、スペインを舞台に描かれた
青春メロドラマ映画。


フランス人富豪の娘ギルダは、美人で自由奔放な性格。
10代の頃、占い師に「34歳から先が見えない。」と告げられ、
運命を察したかのように、刹那的な生活に埋没していた。

或る雨の日、ケンブリッジ大学の寮の部屋にいきなり入り込み、
ダブリン出身の苦学生ガイと知り合う。
ガイはギルダに夢中になり、請われるままに何処へでも行くようになる。

大学卒業後、ガイは教職に就いていたが、
ギルダが長旅からパリに帰国したと知らされて、我を忘れて会いに行ってしまう。
ギルダは女優、小説家、画家、等の仕事をかじった後、
写真家として認められつつあった。
ギルダとモデルのミア、ガイの3人での共同生活が始まる。

スペイン出身のミアはストリッパーをしていたが、
母国の惨状に心を痛めており、看護師の勉強をして役に立ちたいと考えていた。
内戦が酷くなり、母国に帰る。
ガイはダブリンで英国軍に攻撃された経験から、反体制派の運動に関心が高く、
反体制派に加担するべくスペインに向かう。
ミアは爆撃を受け、命を落とす。

内戦終結後、ガイは英国軍の情報部員として、ドイツ軍占領下のパリで働く。
ギルダと再会を果たすが、ギルダはドイツ軍将校の愛人になっていて、
ガイを遠ざける。

実は、ギルダはスパイとしてドイツ軍の情報を探っていたのだった。
偶然ガイはギルダに助けられ、その事実を知る。
しかし、終戦間際、ギルダはレジスタンスに捕らえられ、処刑されてしまう。


少し冷静に見ると、メロドラマ的で、
大富豪のお嬢様の好き勝手な暮らしぶりの域を出ない感じがする。
ギルダ役のシャーリーズ・セロンに悲壮感が感じられないからかな。
ミア役のペネロペ・クルスも、エロさばかりが先に立つし。

ギルダがガイを愛しいと思う感情は、ペットへのそれと同じなのね。
自己愛が強過ぎて、ガイへの愛情は感じられない。
ドイツの敗色濃厚になる中、
同棲していたドイツ人将校に、一緒にドイツへの逃亡を求められ、
「愛していないの。」と返すしかなかった時の様子には少し胸に迫るものがあった。
愛していないけれど、長く同棲していて情が移っている。
レジスタンスに殺害された血まみれの将校に無理やり口づけさせられるシーン、
処刑されると知りつつ、スパイ活動をしていたと明かさない覚悟、
この辺りの数分間には見応えがあった。

映画全体として、かなり制作費を投入した部分もありそうだけど、
パリでの市街戦のシーンでは、セットにお金をかけられなかったのか、
倒壊した建物にリアリティが無く、銃弾の跡さえ作られていなかった。
少し残念。

「トリコロールに燃えて」は邦題で、
フランスでのレジスタンス活動では無く、
ギルダとミア、ガイの3人合わせた恋人関係を示唆していると思われる。


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