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マンガ家Mの日常
ゲイリー・オールドマン、アーミー・ハマー主演のサスペンス映画。


ミシガン州デトロイト。
カナダ国境付近では、違法ドラッグの密輸が頻発していた。

DEA(麻薬取締局)捜査官ジェイクは、密売組織に潜入し、囮捜査中。
彼自身も妹のドラッグ中毒に悩まされていた。
「マザー」と呼ばれる密売組織の大物に接触。
大きな取引を持ちかけ、一網打尽にする計画が進行中。

建築家クレアは、彼女自身がドラッグ中毒から立ち直る中、
ひとり息子のデイヴィッドがドラッグの売人の事件に巻き込まれ、
薬物中毒に見せかけられて殺害されてしまう。
地元の探偵を雇い、息子の死の真相を突き止めようとする。

大学教授ブラウアーは、大手製薬会社ノースライトの新薬の検証を担当。
クララフロンは、従来のオキシコドン等とは異なり、
容量を守っての一定期間の服用であれば、中毒性が無い画期的な新薬として、
FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認間近だった。
しかし、ラットを使った実験で、10日間の連続使用で中毒性を引き起こし、
後に死亡するという結果が出てしまった。
ブラウアーは大学とノースライトに報告するが、圧力を書けられる。
逡巡しながらも、全て失う覚悟で実験結果を公表。
過去のセクハラを指摘されて、大学からは終身在職権剥奪の上、解雇されるが、
ブラウアーの研究と信条を受け入れた他大学で改めて教授職を得る。

ジェイクはマザーを追い詰めるが、作戦は失敗し、逃げられる。
諦めきれずに単独で行動していると、
同じくマザーを追って来たクレアに遭遇。
クレアはマザーを射殺する。
ジェイクは発砲して来たマザーの部下を射殺し、
2人が大金を巡って仲間割れして撃ち合いになって死んだように細工し、
クレアを逃す。


実際の事件を元に創作された。
ラストベルトと言われるデトロイトがドラッグに蝕まれている。
製薬会社の強引さも恐ろしい。

マイケル・ジャクソン、プリンス、ヒース・レジャーといった
名だたる有名人が亡くなった時も、実は、違法ドラッグではなく、
合法の鎮痛剤の依存症による中毒が原因だったと言われている。
違法と合法の境目が大勢の服用者を死に導いている。

鎮痛剤では無いけれど、
日本では最近大麻グミが問題視され、取締が進んでいる。
厳しいくらいがちょうど良い。


ブラウアー、ジェイク、クレアの3人のドラマが同時進行して、
ジェイクとクレアは途中からエピソードが繋がるようになるのだけど、
ブラウアーのエピソードは他の2人とは繋がらないまま完了する。
設定を欲張り過ぎて、それぞれがやや薄まったようでもあるけど、
合法ドラッグの社会状況をまとめ上げるには必要だったのだろう。

ブラウアー役のゲーリー・オールドマンの表現力は、やはり素晴らしい。

クールな捜査官ジェイクを演じたのは、虐待問題でハリウッド追放中の美男、
アーミー・ハマー。
大作への出演オファーが目白押しだっただけに、
キャリアの中断は、部外者の映画ファンとしては残念。
今後、復帰は果たせるのか?


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