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マンガ家Mの日常
ちょっと面白いタイトルの映画。
でも、ストーリーはヒューマンタッチで、タイトル程にはシニカルではなかった。
原題は「The Great Gilly Hopkins」で、
「華麗なるギャツビー」との掛け合いを想起させられる。
邦題は別に「ギリーは幸せになる」というのもあるそうで、
それよりはこっちのタイトルの方が気が利いてるよね。


自分勝手な親に捨てられて里子に出された少女ギリーは、
勝ち気な性格もあって、里親の家を転々としていた。
民生委員のエリスからもこれが最後のチャンスだと念押しされて、
トロッターという女性の元に預けられる。
家にははギリーより年下のWE(ウィリアム・アーネスト)という、
緘黙症の里子の少年もいた。

ギリーは母親が迎えに来ると信じていて、里親の家に馴染もうとしない。
トロッターや小学校の担任教師、近所に住む盲目の老人ランドルフ、
何故かギリーに付きまとう少女アグネス、等々、
心優しい人々との触れ合いを得て、徐々に打ち解けて行く。

しかしギリーは実の母親への思慕を抑えられず、
トロッターやランドルフのお金をくすねて、
サンフランシスコの母親に会いに行こうとするが、
バス停で係員に警察に通報されて、家に戻されてしまう。

様々な問題行動と、実の祖母と連絡が取れた事が相まって、
ギリーは祖母の家に引き取られる。
トロッターやWEとの絆が出来上がりつつあっただけに、別れ難い。
祖母は上流階級の暮らしをしており、最初は抵抗を感じつつも、
次第に心が通い合うようになる。

祖母はギリーの母親コートニーを呼び寄せるが、
コートニーはただ金目当てで来ただけだった。

ギリーは本当に信頼出来る人達との出会いによって、成長していく。


他愛無いと言えば言える話ではあったけど、
優しいエピソードの積み重ねが心地良く、
少し引いて見ると、子供の成長と社会の関わり方について色々考えさせられる。

トロッターが思いやり深く大事に育てているWEに対して、
ギリーのやや乱暴とも取れる対応が、逆にWEの世界を広げて行く様が良い。

ギリー役のソフィー・ネリッセが好演。
ただ、撮影当時13歳くらいなので、小学生には見え辛い。

キャシー・ベイツ、グレン・クローズ、オッタヴィア・スペンサーといった
名だたる名優が味わい深い演技を見せてくれている。



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