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マンガ家Mの日常
あ、やっぱりこれはコメディ映画っていうくくりで良いのね。

実在の投資家ジョーダン・ベルフォードの自伝を基に作られた映画。
1980年代、世界的にバブルな時期、投資家デビューした男の物語。
金とドラッグと女遊びで、こうまでメチャクチャになるかって話。
かつて流行った映画「ウォール街」のコメディ版?

ジョーダンは投資会社に就職したが、
直後のブラックマンデーで会社が倒産。
小さな投資会社に再就職して、ペニー株という安い株を無知な人達に売りつけ
ぼろ儲けの醍醐味を味わい、独立して会社を起こして更にぼろ儲け。
定番の贅沢、女遊び、ドラッグにはまる。
最初の妻とは離婚。2番目の妻は子供を連れて別居。
あれ、どっかで聞いた話だね。

しかし、違法取引がFBIの目に止まり、逮捕され、全てを失う。
その後、なんだかセミナーみたいな事業を始めて、
似たような事をしてるらしいんだけど、よくわからない。

投資家についての映画といえば「虚栄のかがり火」等も有名。
どいつもこいつも、生活に必要な何かを生み出す訳でも無く、
実態の無い株の売買でお金をかすめ取っていく人達の話なんで、
日常、物作りに励んでいる身からすれば、不愉快極まりない連中。
でも、そういうところにお金が流れてゆく。
社会はこういうシステムを修正出来ないんだろうか?

主演のレオナルド・ディカプリオのイキきった演技は楽しめる。
コメディやらせても上手いね。
ゲスな話なんだけど、映画としてゲスになりきらないところで上手く見せてる。

ただ、ストーリーそのものに新鮮味は全く感じられない。
アカデミー賞にノミネートされたのは、マーティン・スコセッシ監督への敬意、
それだけの事だろう。
3時間は長過ぎて、途中だらけちゃう。

マシュー・マコノヒーは「ダラス・バイヤーズクラブ」での減量のせいか、
顔にシワが目立つ。お疲れのようね。
ジャン・デュジャルダンの相変わらずの胡散臭さは笑える。

映画の中で、「このペンを俺に売ってみろ。」という件、そこだけは良い。
いかに需要を生み出せるか、真の才覚のある者は限られる。

ジョーダンはFBIに捕まって、結局全部吐いちゃって、会社は潰れる。
捜査官は「何百万$を被害者に返す事が出来た。」と言って
成果に酔いしれているのだけど、
その後のリーマン・ショックを知ってるこっちからすると、
この程度で安心して手を緩めてるからダメなんだよ、
小者を叩いて喜んでんじゃねーよ、と思う。

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