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マンガ家Mの日常
実話を基にした犯罪映画。


地元の大学に通うウォーレンとスペンサーは、学生生活に馴染めずにいた。
図書館の見学で高額な稀覯書の存在を知り、強奪計画を図る。
金銭目的というよりは、刺激を求め、現状から抜け出したかった。

2人の仲間ジャレッドとチャズを誘い、計画を練る。
しかし、いざ実行となると、素人の杜撰な計画は次々と破綻する。
何とか2冊の稀覯書を盗み出したが、
間も無くFBIに逮捕され、およそ7年の実刑を受ける。


軽快なサスペンスかと思って見始めたけど、違った。
地方都市の大学生の鬱屈とした感情が中心。
アメリカと英国の共同製作だけど、感覚的には英国的。
怒鳴り合いと青春の自己憐憫にはちょっとウンザリさせられる。
1時間57分は長い。
ウォーレンには、父親が決めたスポーツ特待生への道への抵抗とか、
両親の不仲とか、あるにはあるけど、そう悲劇的な状況でもない。
4人とも中流かそれ以上の裕福な家庭に育って、大学にも行けてるわけだし、
結局のところ、アメリカの地方都市で一生を終える閉塞感が問題と言えるのかな。

ドキュメンタリー出身の監督で、
案内役的に、実際のウォーレン達が登場するという、
ドキュメンタリー的な試みも含まれる。
ただ、それがどこまで効果的なのかは微妙。
説明的で、映画のテンポを阻害しているように思える。

実際の4人というのが、かなりキャラが立っていて、俳優よりも俳優っぽい。
台詞も上手い。

映画の登場人物達と既に世代が違うので、客観的に観てしまうけど、
同世代の子達はどう感じるんだろう。
同じような系統の青春映画として「さらば青春の光」を思い出す。
グダグダと妄想のような夢ばかり見てたら、先に待っているのは破滅のみ。
しっかりやる事やらなきゃと、怖くなった。

今作では、出所後は4人ともそれなりにちゃんと生活出来てるから、
あまり教訓にはならないね。
この映画見て、自分達もやったろう!とか思う子達もいるんじゃないかな。

何だろう、饒舌な割に、何かが少し足りない映画。

何処かの世代、何らかの感覚に囚われた状態の人だったら、
すっごくツボにハマるかもしれない。
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