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マンガ家Mの日常
「トゥルー・グリット」と同じディスクに入っていた映画をもう1本。

ディスクに録画されてた3本は、有名原作特集か何かだったのかな。
ちなみに、3本の共通点はマット・デイモン。
「トゥルー・グリット」に助演、「アジャストメント」で主演、
「キラー・インサイド・ミー」の主演ケイシー・アフレックの兄
ベン・アフレックは大親友。 ...ちょっとこじつけに無理があるか。

原作はカルト的人気のSF作家フィリップ・K・ディックの短編「調整班」。
人類がしばしば逸脱行為をして破滅の道を歩んでいた為、
運命の書を下に、調整人達が現れて軌道修正を行って来ていた。
下院議員デヴィッドはダンサーの女性エリースと恋に落ちるが、
それはデヴィッドが将来大統領になるのに邪魔な出来事なので、
調整班が現れてふたりを引き裂こうとする。
デヴィッドは偶然にも調整班の存在を知り、
また、自分と結ばれた場合エリースは世界的なダンサー、振り付け師となれる将来が
断たれてしまうと知らされ、一度はエリースを諦めるが、
上院選の演説にも集中出来ず、エリースを取り戻す決意を固める。

マット・デイモンが必死に恋人を追い求める姿には
女性として心打たれるものがあるけど、
映画全体としては展開がストレート過ぎて、甘ったるい印象が拭えない。
元が短編小説だから、シンプルな作りになっちゃったんだね。

誰しも最大限の努力をして最大限の幸福を掴む権利がある。
でも、果たして、大統領の職責と伴侶との幸福を天秤に掛けられた場合、
家庭の幸福を選ぶ政治家って、どうなのかな?
映画の場合、エリースの存在があってこそ選挙にも打ち込めるという
エクスキューズはあったけど。
エリースにしたって、世界的ダンサーとしての将来を
デヴィッドの為に諦められるかどうか?

これはあくまでも映画としての設定だから、現実では何も、必ずしも
どっちかを選択しなければならないと言う訳でも無くて、
努力で全てを勝ち取る事も出来なくは無い訳だけど、
やっぱり現実ってもっと厳しくて、
最重要のものを選択して、他を切り捨てなければ
その最重要事項を成し遂げられない場面に多々直面させられる。
その辺りをもう少し深く描いてくれていると、説得力あったんじゃないかな。

エリース役のエミリー・ブラントは映画の中でモダンバレエを披露している。
かなり本格的。見る限り、代役では無い。
スタイルをキープするのにも良いし、役の幅も広がる。

映画の設定で、
例えばネットが接続不能だったり、鍵を忘れちゃったりって、
運命の調整の為に調整人が手を下しているからなんだって。
はは、そう考えると気が楽だね。

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