スパイ小説の大家ジョン・ル・カレ原作の映画化。


ペリーは妻と関係修復の為にモロッコに旅行に来ていた。
酒場で偶然出会ったディマというロシア人に声を掛けられ、
一緒に高級ワインを飲む。
ディマはロシアンマフィアの大物で、組織で微妙な立場にあり、
MI6に情報提供をする見返りに、英国への亡命と家族の保護を求めていた。
ペリーはUSBメモリーをMI6に渡す約束をした事から、
ディマの亡命の手助けに深く関与する事になる。

MI6のヘクターは上層部からの許可が揃わないまま、作戦を決行。
ペリーはやディマは綱渡りのような行動を強いられるが、
何とか家族共々救出に成功する。

しかし、英国の大物政治家がマフィアと裏取引をしていた為、
ディマは輸送ヘリの爆破で殺害されてしまう。

ディマは自らの運命を予見していて、家族と別行動を取り、
マネーロンダリングの口座が記された紙を、贈答品の銃に隠して、
ペリーからヘクターに手渡されるよう手配していた。


サスペンス映画としてはやや地味な印象かな。
ディマがペリーを選んだのは、ただその場にいたから、
という設定はちょっと辛いかも。
ペリーは大学教授で、ごく一般的な市民。
いきなりスパイアクションに巻き込まれるって、設定としてはそれも厳しいかな。
スパイ物というより、ペリーとディマの友情を描いた感じ。

主演のユアン・マクレガーはいつもよりも渋いワイルドさを加味していた。
何をやらせても上手い。
ステラン・スカルスガルドは存在感があって、さすがに良い味出してた。

原作を知らなくて、
ペリーの妻役がアフリカ系の女優で、
そこに何か物語の展開に関係があるのかなと考えながら見てしまった。
特に人種の絡みは関係なかった。
原作はどうだったんだろう。
もっと登場人物が大勢いて、人種が多様であれば気にならなかったんだろうけど、
白人ばかりの中に一人だけアフリカ系の人がいると、
何か意図があるのかと引っ掛かってしまう。
単に、注目の若手女優という事での配役だっただけなのかな。