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マンガ家Mの日常
年末WOWOWで録画したのを、そのまんまの流れで見てる。

公開当時、何かの映画評であまり良い風に書かれてなかったので、
どんなもんかな、と思いつつ見ていた。

9.11で父親を失った10歳の男の子が、絆を取り戻す話。
男の子はアスペルガー症候群の傾向があるようで、
知能は高いのだけど、他者との適合にやや難がある。

専門的な知識が無いので、アスペルガー症候群については言及出来ないが、
主役の男の子が顔立ちがやたらはっきりくっきりしている上に
物言いがキツくて、こまっしゃくれていて可愛気が無い。
アスペルガーというより、甘やかされたお金持ち坊ちゃんに見えてしまう。
元々のテロの問題について語るのは難しいけれど、
この金持ちの我が儘坊やを見ていると、
アルカイダがツインタワーをアメリカ資本主義の象徴として攻撃したというのが
納得出来てしまう。
製作者側にそういう意図があったのかどうなのか、
この男の子の設定にどういう意味があるのかが、まだよく飲み込めていない。
もうちょっと考えてから書くべきかとも思ったが...、
でも、金持ちで知能が高くて、反面、
精神的に幼稚でコミュニケーション不全で威圧的、という姿は
アメリカ社会を象徴していると言えなくはないのだろう。

アメリカがアルカイダに攻撃された理由は置いといても、
多くは、突然の不条理な死を突きつけられた。
ふと東北の大震災を思い起こし、傍観者としての自分の有り様を振り返る。
何事であれ、被害の当事者の心の痛みを推し量るのは難しい。

主人公の男の子の設定の複雑さに加え、全体的にエピソードが多く、
テーマに焦点を絞って見るのが出来難いように感じられた。
もうちょっとシンプルにした方が観客に伝わり易いように思えるのだが。

アメリカは9.11の後、
コミュニケーション不全解消の方向に進んでいるのだろうか?

冬を迎えるセントラルパークの光景が美しい。



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