忍者ブログ
マンガ家Mの日常
時差ボケが続いていて、まだ昼頃に眠くなってしまう毎日。
深夜に眠りが浅く、仕方なく映画を見る事にする。

何となく、恋愛ものを選んで見た。
でも、予想と違った。
もっとフワフワした恋愛ドラマを期待していたのだけど。
まぁ、予想を裏切られるのも、新作を見る醍醐味の一つかもしれない。


人類学者のポールが中東での仕事に区切りをつけ、フランスに帰国しようとしたが、
パスポートに問題があり、出国を止められる。
同姓同名で生年月日も出身も同じ人間がいた、というものだった。

ポールは学生時代に友人と共に、旧ソ連から亡命する人を助ける手伝いをした。
その際に自分のパスポートを青年に渡し、
警察には紛失した事にして誤魔化していた。

政府関係者に説明して事なきを得たが、思わぬ出来事から、当時を回想する。

ポールの母親は鬱病を患っていて、ポールが10歳の頃に自殺してしまう。
母親の様子が恐ろしかった記憶しかない。

高校卒業後は人類学の勉強の為にパリの大学に通うようになる。
休暇で故郷の街に戻った時、妹の同級生の美少女エステルと知り合い、
程なく恋人関係に発展する。
しかし、ポールが大学に戻れば遠距離恋愛となり、次第にすれ違いが生じる。
二人はそれぞれ手近な相手と浮気を繰りし、やがて破局。
ただ、ポールは、友人のコヴァルキがエステルを誘惑したのだけは許せなかった。

大人になって、中東から帰国した頃にコヴァルキから連絡を受けて会うが、
コヴァルキの妻も同席する場で厳しく叱責する。


10代後半の若者達のグズグズした身勝手な恋愛話。
まぁ、そんなもんだろうとは思う。
精神的にも肉体的にも、大人の部分と子供の部分が入り混じっていて不安定な時期。

ポールの青年時代を演じたカンタン・ドルメールの台詞回しが上手い。

大人になって、積年の恨みを晴らすべく、
友人のコヴァルキを彼の妻の目の前で叱責する様子には辟易させられた。
ポールもエステルも浮気を繰り返しておきながら、どうして他人を責めるのか。
ましてや、コヴァルキの妻もいる前で言わなくても。

見た覚えがあるような、嫌な男だなぁ、と思っていたら、
やっぱり嫌な感じだった「青の寝室」の主演男優マチュー・アマルリックだった。
勿論映画の脚本あっての事なので、ご本人の人格とは無関係だろうけど、
たまたま見た2本の映画で、同じように身勝手な男の姿を見せられると、
イメージが定着してしまう。


PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック