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マンガ家Mの日常
仕事でアシスタントを頼む時、あっさり断られる事も度々ある。
大体は他の仕事と被っている場合になるけど、
メールでのやり取りなので、真相は分からないとも言える。

仕事が押し詰まって来て、アシスタントさんに延長をお願いする時、
あっさり断られる事も度々ある。
大体は翌日から別の仕事が控えていて、帰宅しなければならない場合になるけど、
そういう予定がなかったとしても、
先に予定していた日程で引き上げたいと言われれば、それまでの話。

延長をお願いして、引き受けてくれたアシスタントさんに対しては、
何らかのプラス評価に結び付く。
仕事の状況を受け止めてくれるのは有難い。
でも、断ったアシスタントさんに対して、マイナス評価になる事は無い。


日大アメフト部悪質タックル問題。
スポーツの試合での反則プレーが、マンモス大学を揺るがす事態に発展した。
巨大ダムの決壊も蟻の一穴から。

ハリウッドのセクハラ問題。
MeToo運動が広がって、告発が増えた。


どちらも改善の為に現場の人達が「NO」の声を上げた。
それ自体は良い。

でも、何故もっと早い段階で声を上げなかったのか。

我慢してしまった、と言えば言えるのだろう。
でも、何故我慢したかと言えば、それは、自分自身の利益の為に他ならない。
日大のスポーツ部の選手達も、監督やコーチに従っていれば、
就活の際に口利きをして貰えるとの事。
それで、口に蓋をした。
セクハラ問題も似たような状況。

そうした言い訳をしている人達は、結局は同罪、
自らも共犯者であると認識しなければならない。
誰かが矢面に立って、辛い思いに耐えてから、
後ろからノソノソと腰を上げて、立派な理屈を言ってみせる人達の、
何と潔く無い事か。


まずはアシスタントとしてマンガの仕事を始めてから、
旧態依然とした現場で、多くの理不尽な状況に対峙させられた。
ブラックな仕事状況であったり、人権問題でもあったりした場合、
自分の判断で相手に「NO」を告げた。

あっさり切り捨てられる。
仕事が出来なくさせられる。

それは、自分の生活にとって困る事態を招いたけれど、
その仕事は、自分とその先に続く人達の人権を脅かしてでも
しがみ付くような価値のある事だと言えるのか。


自分の責任で声を上げるのは、とても辛い。

でも、それをしなければ、
自ら共犯者として我が身を奴隷に貶めるだけだ。


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