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マンガ家Mの日常
昨日、買い出しの帰りに商店街の通りを行くと、
信号脇に立てられている追突防止用の鉄杭の根元に、
1羽の鳩がうずくまっていた。

怪我をして動けないらしい。
交通量の多い通りだから、車にはねられたのだろうか。

鳩の表情など分かる筈も無いけれど、不安が伝わってくる。

どうすべきか、ふと考えてしまったけれど、何もしてやり用が無い。
動物病院に運べば治療はしてくれるだろうけど、多額の費用がかかるし、
果たして回復するかどうか分からないし、回復までの対応はしきれない。
役所なり警察なりに連絡すれば、対応はしてくれるだろうけど、
野生の土鳩では、おそらく始末されるだけ。
誰も何もせずに放置していれば、夜には猫かカラスがつついて食べてしまうだろう。
心ある人が助けの手を差し伸べてくれたるだろうか。

野生のスズメの寿命は1〜2年。
鳩もせいぜい2〜3年だろう。
人間も含め、生き物は与えられた命の砂時計を返しながら日々を送っている。
その個体によって、砂時計の数に違いがある。

信号脇の鳩は、最後の砂時計を返した。
使える砂時計はもっと残っていた筈だったのに。

サラサラとした砂の流れとともに命が消えて行く。

鳩は自らの運命を知りつつ、まだ受け止めきれずにいる。

死を迎える姿は悲しい。
やはり、ペットは飼えないと再認識してしまった。

今日はあの通りに足を運ぶ勇気が無い。

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