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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意。



「限界点」上下
お馴染みのジェフリー・ディーヴァー著作のミステリー。


連邦機関の警護官コルティは、刑事ケスラー一家警護の仕事に当たる。
かつて恩師を拷問の末に殺害した仇敵ラヴィングが、再び何者かに雇われて、
ケスラーを拉致して情報を引き出そうとしている。
コルティはラヴィングの裏をかきながら、逮捕を試みる。


ノンシリーズの為、コルティやラヴィングの人物背景が多くは描かれず、
リンカーン・ライムやキャサリン・ダンスのヒットシリーズに比べると、
感情移入するにはやや距離を感じるかな。
敵のラヴィングはそれなりに魅力的なキャラクターである筈なんだけど、
不発のまま完了しちゃったみたいな。

作品作りで、かなり難しい設定だったのは確か。
敵方が実際に、誰の、どの情報を狙っているのかが不明で、
狙われた当事者に限らず、当事者の家族を拉致して脅迫するのも、
情報を得るのは有効な手段なので、警護の対象は多くなる。

で、
狙われているのがケスラーかと思いきや、
実はケスラーの妻?
かと思いきや、実は娘のアマンダだった。

ジェフリー・ディーヴァーらしい、どんでん返しの連続技なんだけど、
そのどんでん返しが逆に焦点をボケさせてしまって、
インパクトが弱くなったような。


ダン・ブラウン同様、ジェフリー・ディーヴァーに対しては、
ファンとしての要求がどこまでも高くなってしまう。
つくづく、ミステリー作家って因果な職業。

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