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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意


大のお気に入りのミステリー作家、ジェフリー・ディーヴァーによる、
キャサリン・ダンスのシリーズ第4作。




もう一度書くけど、

ネタバレするから、

ミステリー小説を読むのが好きな方は、この先読まないでね。





キネシクスの専門家キャサリン・ダンス捜査官は、
麻薬犯罪捜査の中で、事情聴取に失敗し、暗殺犯を逃がしてしまう。
一時、民事部への移動を命じられ、銃の所持を禁じられる。

ライブ会場で、何者かが火災発生の誤情報を流した事から、
パニックが発生し、死傷者が出た。
同様のパニック事件が続けて発生。
キャサリンは民事部の同僚と共に事件を捜査する。




で、

こちらの犯人は、思った程の捻りもなく逮捕に至った。




ところが、

捜査の主目的は別にあった。




ハイハイ、

ネタバレしますよ。

気を付けてね。





冒頭の事情聴取で取り逃がしたとされる暗殺犯セラーノは、
実はおとり捜査官で、
捜査の中で、民事部内の情報漏洩者を炙り出すのが、
キャサリンの役割だったのだ。

ディーヴァーの見事などんでん返しが冴え渡る。
いや、マジで、
終盤でこれが分かった時、声をあげそうになった。
完璧なイリュージョン。


シングルマザーのキャサリンの日常を描くにあたって、
同僚との恋愛模様や、息子ウェス、娘マギーのエピソードも挟まれる。
こちらにもそれぞれ仕掛けが施してあり、読者を揺さぶる。
作品の性質上、皆優等生的なのだけど、
女性の視点からでも、キャサリンの感情はしっくり受け取れる。
事件の設定や物語構成は勿論、心理描写や文章の運びも素晴らしい。

ジョンがあっさり身を引いて、
キャサリンがマイケルのプロポーズを受ける件は、ちょっと物足りないかな。
でも、今後のシリーズでの波乱に生かしてくれればね。
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