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マンガ家Mの日常
そういう風に命名した方がおられるらしい。

TV等で、障がい者が頑張る姿を映し出して、
「感動しました。」「勇気をもらいました。」とかって言うやつ。

大分前から疑問を感じていたんで、そういう番組は見て来なかった。

昔の日本では、障がい者は各家庭で座敷牢とかに閉じ込められて、
外に出させてももらえなかった。
さもなくば、見世物小屋に売られてた。
(欧米でも「エレファントマン」とか「オペラ座の怪人」とか「笑う男」とか、
 結構あるな。)
生まれた時に障がいがあると見て取れたら、
産婆さんがその子の首を捻って落命させ、
母親には障がいについて触れずに、死産だと伝えていたとか。
そういう事例が全てではないだろうけど、
日本では隠し通す方向に意識が向いていた。

欧米では、個人の権利の主張が強かったのと、
緯度が高くて日照不足の地域ではくる病で足の弱い人が多くいて、
車椅子で外出するようにしていたから、
何らかの障がいのある方が外に出て社会参加する場面が、より多くあった。
少し遅れたけど、日本でもそうした方向に進んで来たのは良かった。

今は元気でもね、誰だっていつかは歳をとって身体が動かなくなってくるし、
病気や不慮の事故で障がいを負うケースはいくらだってある。
他人事では無いんだよね。


それはさておき。

「感動ポルノ」ってのも、何だか、身も蓋も無い言い方だな。

日テレの24時間TVに対抗する形で、NHKが問題提起する番組を放送したとの事。
と言いながら、「感動ポルノ」を一番やってるのは当のNHKでしょ。
民放各局、どっこもパラリンピックの中継しないもんね。バッサリ。
国枝選手の活躍があって、WOWOWは車椅子テニスの中継はする。


いや、でもね、「感動ポルノ」で結構じゃないか、って思う。
まず、耳目を集めて世間に周知させる事から始めなきゃだから。
VHSテープだって、ポルノで市場を掴んだ。

とりあえず自分がそこそこ健常だと、障がいにどう対応して良いか分からない。
ましてや、障がい者の心中なんて測りようが無い。
人は分からないものに対して不安を抱き、遠ざけようとする。

お互い最初のうち苦労はあるにしても、接する機会を持つ事で理解が深まる。
「感動ポルノ」がその機会を作り出しているんなら、素晴らしい事だと思う。


ただ、それは多分、第1段階。
そろそろ第2段階に進まなきゃって時期に来てるのが分かってるから、
感動ドラマの押し付けを感じ取り、どこか辟易とするんだろう。

第1段階を理解し、第2段階を目指そう。



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