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マンガ家Mの日常
「ダメンズ」は、ひらがな表記が正しいのかな。

ダメンズとダメンズ・ウォーカーは持ちつ持たれつの関係。
共依存だから、無くならない。
個人間なら、好きにしてくれて良いが、
トラブルは周囲にも何らかの悪影響を及ぼすので、ほどほどにして欲しい。


Cが典型的ダメンズ・ウォーカーになったのは、
C自身にも「ダメンズ」的な要素があるからかもしれない。
親しいと言えるほどの関係ではなかったが、
家庭環境、大病、ダメンズ恋愛、ダメンズ結婚について、
半生と言える程の長尺を語ってくれた。
知り合った初期の頃にも、いきなり、過去の大病の話をされて、
少々面食らった事があった。
Cは何故、よく知らない相手に、そう言う個人的な話をしたがるのか。
友達として深く付き合いたくて、
敢えて自分から個人情報を明かすやり方もあるだろう。
でも、それとも少し違うような気がする。
実際、大病の話をされた時には、ある種のマウンティングを感じた。
これだけの大病を乗り越えてきた自分は、
もっと尊重されて然るべきだとでもいうような。
話し慣れていたので、私だけではなく、
知り合った人達には逐一話しているのだろう。
相手に精神的負担を感じさせるという事は考えないのかな。


問題の発端だったダメンズNの幼児性は、以前から見受けられた。
何事につけ、まるで実況中継のように自分のしている事をつぶやき続ける。
近所の公園で、幼児が「ママ、見て〜。」と叫んで、
自らの行動に母親の関心を引きたがっているのを、強烈に連想させられる。
幼児なら可愛いけれど、50過ぎのおっさんでは、変なだけ。
歌のような節まで付けてきた時には、もう付いて行けなかった。


CもNも、人との関わり合いを強く持ちたいタイプなのだろう。
しかし、残念ながら、彼らには、判断力や共感力が欠けている。
早計で誤解した事を振り返りもせず、思考の転換が出来ずに突き進む。
そこには、他者の事情を考慮する余地も無い。

問題を起こさないに越した事は無いけれど、
問題を起こした後の対処をどう出来るかでも、信頼性は大きく違って来る。
実際、相手の感情を踏まえた上で、適切に対処した友人の姿を見た事もある。
誠実だと感じられたし、それが、現代社会における重要な危機管理能力。

CやNは、人間的に振舞っているように思い込んでいる割には、
相手の立場を理解出来ておらず、問題への対処能力も無い。


CとNに共通する点を考えると、
相手への威嚇行為がある。
Cは大病や半生の物語で、
Nは強めの単語を使ってドヤろうとする。

Cはさておき、
Nが話の内容にそぐわない、やや難しめの単語を使いたがるのには、
逆に、作文能力の幼稚さを露呈していると見受けられた。
幼稚な威嚇行為に、人間性の低さを感じ、
その日以来、嫌悪感が噴出して、
以前のような穏やかな友達関係は崩壊してしまった。

弱い犬はよく吠える。
不適切な威嚇は、内面の愚かさを露呈し、相手に不信感を植え付ける。



威嚇という点では、
フィリップも時々そのような言い方をしていた。
それは、治らないだろう。
フィリップの場合、それなりに成功したビジネスマンでありながら、
本来求めていた道と違ったという喪失感と、
学歴コンプレックスが根底にある。
将来に不安を覚えて、2度3度の関係修復が上手くいかなかったのは、
威嚇的言動への嫌悪感があった事が最大の要因。



威嚇を受け流す強さは自分には無い。
それは、おそらく、最も高度な防御能力だろう。
世界チャンピオンになるボクサーは、絶対的な防御能力を備えているものだ。

自分の防御能力に自信がなければ、インサイドボクシングは避けて、
フットワークで逃げて、アウトサイドボクシングに徹すれば、
打たれないで済む。

それよりも、不必要な対戦はしないのが良い。

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