忍者ブログ
マンガ家Mの日常
前に書いた通り、感謝祭の前の晩
フィリップの友人宅でのホームパーティーに同伴した。
アナハイムまでの往復だったし、帰宅時間が遅かったので 少しボンヤリしていた。
フィリップは親しい友人とフランス語で会話が出来て楽しそうだった。
多分 その軽い高揚感はあったと思う。

少し前の日、感謝祭の間のプランについては話があった。
フィリップは何事にもきちんとしたプランを立てて動く。
テニスをするとか外出するとか、そうした予定を組む場合、
1、2週間分の天気予報の確認を怠らない。
それは正しい事だとは思う。

感謝祭は木曜日で、土曜日からは2泊3日でパームデザートに行き、
パームスプリングス等を回って帰ってくるプランが組まれていたけど、
金曜日はまだハッキリ決まっていなかった。

私の帰国が12月4日日曜日で、朝早めに出る事を考えて、フィリップは
それだったら前の日LAに行ってユニヴァーサルスタジオで遊んで
そのままLAでホテルに泊まれば、出発も楽で良いのでは、
とのプランを考えてくれていた。
でも、最新の予報を見ると、その日は雨らしく、外回りの遊びに適していない。
フィリップはユニヴァーサルスタジオ行きを
感謝祭の翌日の金曜日に組み替えようかと考えて、私の「即断」を求めた。
元気だったら楽しめるけど、
土曜日からパームデザートに行く事を考えるとキツそうだった。
興味があるのか無いのかと問われて、「無い。」と返事する他無かった。

本当に、そんなに毎日あちこち行かなくても、
家で一緒に映画のDVD見てるくらいで十分だったんだけど、
フィリップは「人生は限られているから どんどん行動すべきだ。」という
正しい意見の持ち主だったので、
「私の為」のプランを常に組もうとしてくれていた。

前の記事を読み返せばわかる筈だけど、とりあえず記憶の範囲で書きます。

感謝祭の前々日の火曜日の午後、
ダウンタウン近くのメモリアルパークへハイキングに出かけた。
登って降りて、1時間程度だけど、坂道はそれなりにキツい。
その日の晩は少し早めに眠くなった。
フィリップは夜セックスしたそうだったけど、無理強いする人ではないので、
私は眠いのに任せてスルーした。
で、翌日ホームパーティーからの帰宅後、私は疲れていたけど、
前の晩スルーしたばかりだったし、フィリップの高揚感に水を指すのも悪くて、
だったら昨晩しておけば今日休めたかなぁ、なんて思いが頭の片隅にあるまま
流れに身を任せた。

お互いうっすらと目が覚めた深夜3時頃と 朝起きてからと、
フィリップが何となくしたそうな雰囲気なのは伝わって来たんだけど、
ただ疲れていて対応しきれなかった。

フィリップにとっての愛情表現だった訳だけど、
とにかく 1日中スキンシップの人だった。

丸一日細かく予定を立てて行動し、ずっと私と一緒にいるのを
楽しそうにしてくれていた。
リビングでTVを見ている間、運転中、ずっと手を繋いでいた。
寝る時も出来ればずっと抱きついていたいタイプだった。
そうなると不自然な体勢になるので眠れない。
ただちゃんと寝たかった。
でも、そういうひとつひとつがフィリップには
私の拒否のサインに感じられていたのかもしれなかった。

感謝祭の朝、朝食を済ませた後、フィリップにエクササイズに出ようと言われた。
テニスのレッスンか、自転車か、ジョギングか。
なんかさすがに無理だった。
疲れているし膝がずっと痛いので休みたい、と言ったんだけど、
「君の身体の為に良いんだ。」と言われ出すとそれ以上強く断れなくて、
とりあえず 膝の負担が少なそうなテニスにした。

感謝祭の休日で街の人達もエクササイズに出ていて、
いつものコートがふさがっていた。
それで壁打ち用のウォールのある施設に移動したら、そこもふさがっていた。
これでもう終わりかな、と思っていたら、
フィリップはさらに少し先まで運転して、古い無人のコートに辿り着いた。
私は足を少し引きずり気味に走っていたし、
テンションの低そうなのを見て取ってくれて、
あまり長い時間はかけずに切り上げてはくれた。

帰宅後、12時半からの感謝祭ディナーに出掛ける為に 急いでシャワーを浴びた。
フィリップはシャワーの国の人だし、男性だから髪を洗う手間も簡単で早い。
私はバスタブに浸かりたかったけど、そんな時間は無かった。
滞在の為にフィリップはバスソルトなどまで用意してくれていたけど、
使うヒマも無かった。

食事が終わって帰宅した後、疲れて1、2時間寝てしまった。
夜、軽い食事をする気力も無かった。

その後ふたりでリビングでテニスの中継録画を暫く見ていた。

そして、私の糸が一瞬切れる時が来てしまった。

iPhoneから送信
PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック