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マンガ家Mの日常
Cは完全に混乱していた。

人が行動する時、その先には獲得目標がある。
獲得の為にどう行動すべきかを考える。

しかし、時として、感情が優先され、獲得目標とプロセスを見失ってしまう。
その時、獲得目標は、感情の昂りを満足させる事に変更されてしまい、
元々の獲得目標は獲得不能となる。

Cはプライドが高く、謝罪や謙譲に明確な拒否反応を示す。
トラブルメーカーのNと打ち解けあったのは、
謝罪に対する拒否反応が同レベルだったからだった。
Cは、私とは分かり合えないと繰り返し言っていたが、確かにそうなる。

驚いた事に、グループのリーダーに対する感謝も無いと断言していた。
それは、グループの構成や機能について、何も理解出来ていない事を示している。
グループの中での自分の状況を理解出来ていれば、自ずと感謝の気持ちも付いて来る。
しかし、Cは、プライドの高さ故に思考停止しており、
状況への理解が追い付かず、感謝の念も浮かびようが無い。
感謝や謝罪という概念が極端に薄い。
まだ若くて幼稚なのかもしれない。
気づかないだけで、おそらく私自身にも、そういう時期があったのだろう。

感謝と謝罪。
これらは決してプライドを低下させる要素では無い。
むしろ、人の質を上げる。
対人的には、形だけの感謝や謝罪であっても、効力を持つ。
形から入る事で、気持ちも育つ。
相手に受け入れられれば、元の獲得目標はすぐにクリア出来る。
当然、人は、攻撃による服従よりも、感謝や謝罪を受け入れる方を好む。


それにしても、
あの夜のCの言動は不気味だった。
常識を超えて、何かが普通ではなかった。
子供の頃からゲームに熱中していたそうで、
これは、現実とバーチャルを混同する、ある種のゲーム脳なんだろうか。

考えてみると、
ゲームの中に、攻撃要素は多数あるけれど、
感謝や謝罪といった要素は見当たらない。

Cは獲得目標を

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