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マンガ家Mの日常
NY在住の友人から、とある仕事についての連絡をもらった。

面白そうな仕事で、やってみたいと思ったのだけど、
依頼主と繋いでもらって、直接メールのやり取りをすると、
日程の事しか書かれていなくて、仕事の全体像やコンセプトがわからない。
どうアプローチすべきか、悩む。

やっぱり、本業以外の仕事や、遠距離のやり取りは無理があるのかなぁ。
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確定申告シーズン到来。

面倒だけど、
お金の管理はきちんとしておかねばならない。

流麗でロマン溢れるイラストで一世を風靡した、高橋真琴先生、ご逝去。
90歳。

元はマンガ家としてデビューされたそうだけど、
私が物心ついた頃には、既にイラストが専業となっていたように思う。

フランス人形のような、夢見る瞳と輝く髪。
邪念とは無縁の、永遠に清らかな少女達の世界。
背景を埋める花も、パリの香りを思わせる。

高橋真琴先生のイラストの世界に憧れない女の子はいなかった。
水野英子先生と共に、60〜70年代のカリスマ的存在。

夢と美しさと穢れなき心。
純粋な世界を心の片隅に留め置きたい、いつまでも。

昨日の新聞記事。
KADOKAWAとその子会社が雑誌作成にあたり、
原稿や写真を発注した下請け業者に不当に低い代金しか支払わなかったとして、
公正取引委員会は下請け法違反(買いたたき)を認定し、
代金の支払いと再発防止を求める勧告を出す方針を決定。

対象はマンガではなく、「レタスクラブ」の原稿執筆や写真撮影の委託業者。
フリーランスも含まれていて、契約打ち切りの恐れから、
一方的な代金引き下げに従わざるを得なかった。

何処も同じ、秋の空。
怖いね。

これはどうやって公正取引委員会が知るところとなったんだろう?
業者が溜まりかねて訴えを起こしたのかな。

ハーレクインの再録料の値下げが頭をよぎる。
公正取引委員会に電話かメールをすれば、話を聴いてくれるのかしら。
元々のマンガの原稿料からして、超ブラックなんだけど。

…辛い時期を生き延びて来たなぁと、
今更ながらしみじみ思う。

ネットニュースの速報で知る。

胃癌による病死。88歳。

怪奇マンガの先駆者として、個性際立つ作家。
「おろち」「漂流教室」「わたしは真悟」等々、数々の名作を世に放ち、
その人生と共に、問題提起を続けて来られた。

大昔、出版社通いをしていた頃、小学館の近くでお見かけした。
トレードマークの赤と白のボーダーTシャツが、横断歩道を渡っている。

これまで報道されて来た範囲でしか人物像を存じ上げないが、
群を抜く才能と共に、ゲイであった事も伝えられている。
マンガ界における、美輪明宏さんのような存在?
昭和の時代では、今より更に深い葛藤があっただろう。
それが作品に深みをもたらしていたのだとすれば、
読者は人の痛みを食べて生きる怪物のようにも思えてしまう。


ご冥福をお祈りします。


東京タワーの遥か高みでお寛ぎ下さい。