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マンガ家Mの日常
まだ今の原稿完成しきってはいないけど、
先に次回の分の原作候補をもらって読んでる。
肩や腕が痛くてシンドかったし、他の用事があったりして
原稿だけに集中出来なかったから、気分転換にも丁度良い。

3作送ってもらって...、
まぁね、いつも通り?

原作者の方々がネタで苦労してるのはわかるよ、
これだけ大量に本が出版されてたら、
もう新しいネタなんてそうそう転がってやしないもんね。
だから、仕方無い部分はあるんだろうけどさ、
にしても、あまりにも使い古された設定が多くて困っちまうよ。
そういうのをなんとか新しめに書き換えるか...。

小説だから許されるんだろうけど、
なんだかね、何でもかんでも会話で事が進んでしまう。
昔ああだった、こうだった、自分はこう思う、ああ思う、
男性がせまってるのを良い事に、ヒロインはけんか腰でイヤな感じ。
定番の男女の痴話げんか、ケンカゲームでひたすら屁理屈並べてる。
解決にもって行こうとしないで、ダラダラ長引かせてるだけ。
そんなんばっかしじゃ、マンガにしたら超退屈なもんになっちゃう。

だから、それをなんとかエピソードの形に作り替えるわけなんだけど、
その労力がこれまた大変。
第一、エピソードの原型にすらなってなかったりするもんね。
例えばね、「彼女は部下に厳しくて上昇志向。」とか原作にあったりする。
その場合、マンガで描くには、例えば部下を叱りつけてるとか、
会議で自分の企画を通してるとか、
何か具体的な事が必要な訳。
これはひとつの例でしかないけど、
脚本としてそう言う具体的エピソードを作り上げるのが、ホント大変なのよ。
アイデア勝負だし、具体的な知識も必要になるからね。
ハーレクインの小説では、楽してそう言う所をすっ飛ばしちゃってるのが多い。
残念ながらね、作家として明らかに技量不足なんだ。

出版社は原作者ばかり大事にするけど、
少しはマンガ家の労力を考えて欲しいよね。
普通の原作をネームに起こすのだってそれなりの労力が要る訳なんだけど、
マンガに合わない原作を散々作り替えなきゃならないんだから、
マンガ原稿料の他に、脚色料を支払って欲しいもんです。
それが正当な対価だと思う。
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