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マンガ家Mの日常
今朝の朝日新聞朝刊やCNNニュースから。

第2次世界大戦中、
ナチス・ドイツがユダヤ人収集家から略奪した絵画約1500点が
ミュンヘン在住の男性宅から発見された。

歴史の問題は少し横に置いておいて、純粋に美術のファンから言えば、
70年前に消失したとされていた名品が大量に残っていたというのは
喜ばしい情報以外の何物でもありません。
とにかく、1日でも早くリストを作成して、必要な修復等を施し、
美術館で公開される事を願います。

実際は個人の収蔵品だったので、
元の持ち主が特定されて、各種の手続きが進まないと、公開は難しい。
果たして、どんな作品が埋もれていたのでしょうか。


さて、マンガ家たまいまきことしては、
ナチスの略奪絵画に関しては、大きな思い入れがあります。

ずっと以前、このブログで書いていた事ですが、
「ホラーM」で短期連載させていただいた拙作
「ポー・ド・ルルスの娘」はまさしく略奪絵画をテーマにした作品だったから。

精魂込めて描いた作品でしたが、
ストーリー展開に対して半分以下のページ数しかもらえず、
ネームを詰め込み詰め込みで描かなければならなかったのと、
雑誌のコンセプトとはズレがあった為、アンケートが良く無くて
コミックス化に至りませんでした。
その後デジタル配信の話も出たのですが、何故か原稿の修正をさせてもらえず、
それでは再度の発表はしかねるので、お断りせざるを得ませんでした。

「ポー・ド・ルルスの娘」は眠ったままです。

当時、ネーム詰め詰めで描いた悔しさもあって、
出来る事ならば全部描き直したいとさえ思うのですが、
それは更に問題のハードルが高くなります。
原稿を引き取って、個人でデジタル配信しようかとも考えるのですが。

まだ先は見えませんが、
こうして70年の長きを経て、
略奪絵画が歴史の闇から姿を表すという奇跡も起きた事ですから、
「ポー・ド・ルルスの娘」も解放出来る日がいつかやって来るかもしれません。


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