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マンガ家Mの日常
昨夜、ふとTVを点けたら、WOWOWのドキュメンタリー番組で、
SFイラストの巨匠シド・ミードの特集を放送していた。 
大分前に放送したもののアンコールらしい。
気付くのが遅れて、録画し損なった。

よくぞここまでの協力を取り付けたものだと思う。
シド・ミードがイラストを描くプロセスを撮影。 
アイデアの出し方に始まって、ラフスケッチを重ねる。
イメージに沿うデッサンをスキャンして、
パソコン画面上でパーツを修正しながら組み合わせていく。
構図が決まったら、紙にペンでトレースして、
その上からコピックで彩色し、全体の陰影のバランスを整える。
次は、1/4程度の大きさの紙に絵の具で彩色して、色を決定していく。
その後、ようやく本番の用紙に描く。

撮影当時、既にかなりご高齢のようだったが、確かな筆致は見事。

パーツを組み合わせる形で画面構成をしている為、
一般的な絵画と違い、焦点が全体に散らばって、自然なものの見方ではなくなる。
要素が多過ぎて、うるさい画面になるのも特徴。

しかしながら、それがシド・ミードのこだわりなのだろう。
細部にまで目をやり、世界全体を作り上げる。
約束された未来がそこにあるかのように。
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