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マンガ家Mの日常
「ホラーM」の廃刊が近づいた頃、
Tさんから担当の引き継ぎがありました。
Yさんという方で、デジコミについては今後窓口になっていただきます。

「ホラーM」廃刊後も1、2ヶ月の間はまだTさんも会社に残っていて、
場合によってはその後も フリーランスの編集者として
ぶんか社の仕事をされるかもしれない という話でした。
Tさんは「キアラ」についても気に留めていて下さっていて、
廃刊決定直後から「連載をまだ諦めてはいない。」と話しておられました。

TさんYさんとの顔合わせの際、
Yさんからデジコミとしての「ホラーM」についての話があり、
ほぼ態勢が整ったので、「キアラ」の連載も再開できそうだ、との事でした。
デジコミの印税支払いは遅いし
それだけではマンガ家の収益として足りないので、
マンガ家が心配なく描けるよう、先に通常の原稿料が支払われる
という話もあり、
デジコミを見ない私としては 幾ばくかの不安はあったものの
もうじき再開できそうな、良い流れが感じられました。

Tさんが担当を継続する事についても かなり可能性がありそうでした。
連載途中で担当が替わるのはよくある事なので、
他の方に替わったとしても それなりにやっていくつもりでしたが、
内容の打ち合わせ等もしていた事もあって、
Tさんが継続されるなら それがやはりありがたかったです。

その後「ホラーM」の最終号が出て、
雑誌の後半部分にデジコミへの移行について記されていましたが、
少しわかりにくく、慣れた読者の方でも 最初気付かなかったようでした。
廃刊については 出版社側はとにかくその言葉を避けたがる。
利益の様々な側面を考えるとそうなるのでしょうが、
廃刊は廃刊として 読者にはっきりとわかるように伝えなければ、
読者は雑誌に対しての信頼感をなくしてしまうのではないでしょうか。
なんだか目線がズレている。

HQの仕事にかかっていて 暫く忙しくしていた間、
連載再開については そのうちYさんとの打ち合わせがあるだろう、と
なんとなくのんびりとした頭で待っていました。

そして或る日Yさんからの電話を受けたらば...。

「デジコミの原稿料は出ない。」
...、という、とんでもない事態が告げられたのでした。

ガク然。

続く。


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