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マンガ家Mの日常
Facebookを見たくない時がある。

自分が行かれないコンサートで、
他のファンの人達が楽しそうにしている様子を見せられるのはちょっと切ない。
どの都市のチケットを確保したとかいう投稿も、自慢げに見える。
そういうの、いちいち投稿する意味があるの?
欧米でツアーが行われているので、欧米のファンは行き放題。
行きたくなったら、直前でも計画が立て易い。
ファン同士のチケット交換、販売のサイトもあって、
ひっきりなしにチケット購入希望の投稿が上がる。
気楽で良いなぁと、つくづく思う。

そうは言っても、情報収集の為にはファンサイトは有難い存在。
チェックしないわけにはいかない。

サンノゼに続き、LA(正確にはパサディナ)ローズボウルスタジアムでも、
FacebookのファンサイトでファビアノがGAナンバーチェックの場所を
丁寧に教えてくれたから、安心して辿り着けた。

コンサート前々日の深夜、
ローズボウルスタジアム駐車場の端の空き地でGAナンバーを貰った。

翌朝、指定の時間の少し前に同じ場所に行ったが、
ナンバーチェックの人達が見当たらない。
えっ、どうなってるの!?

付近を見回していたら、二人組の男性が声をかけてくれた。
その人達もナンバーチェックに来たものの、誰もいないので困惑していた。
一人がすぐにサイトで調べて、スタジアム内の駐車場に移動しているのを確認。
車社会アメリカで、数万人規模のスタジアムの駐車場は果てしなく広い。
車に乗せて貰ってその番号の駐車場まで行き、事無きを得た。
この二人がいなかったら、ナンバーチェックに行けなかった。

夜のチェックまで時間があるので、一旦モーテルに戻ろうとしたところ、
二人が車で送ってくれる事になった。
少し休んでからハリウッド観光でもしようかと思っていたのだけど、
その二人も同様のプランだったようで、一緒に行こうと誘ってくれた。

知らない人に付いて行ってはいけません。
知らない人の車に乗ってはいけません。

でも、U2ファン同士のコミュニティのようなものが確立されているので、
この場合はむしろ安心して付いていく。

U2の熱心なファンはオタク系が多いのだけど、
この二人はどちらかと言えば健康的で体育会系っぽい。
雰囲気が似てるので、兄弟かと思って訊いてみたら、そうではなかった。
ブルース・ウィリスを優しくしたような、年上らしき方が
インディアナポリス出身のジェリー。
年下っぽくて積極的に話す方が、ミシガン出身の消防士ケヴィン。

お互いホテルでシャワーを浴びたりして休憩をとって、
改めて車で迎えに来てくれた。
ケヴィンとFacebookですぐに繋がれたので、メッセンジャーで連絡の取り合い。
こういう時、Facebookって本当に手軽で便利。

もう一人、ミシェルという女性を別のホテルで拾って、
4人でお上りさん的ハリウッド大通り観光。

(続く。)





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