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マンガ家Mの日常
一応、絵画関連の作品には目を通します。

いや、まぁ、中途半端な駄作でした。残念。


レイは贋作詐欺で5年の刑に服役していたが、
息子のウィルが脳腫瘍で余命幾ばくも無いと分かって、
地元の悪党キーガンに借金して有能な弁護士を雇い、10ヶ月早く仮出所した。

キーガンに脅されて、モネの名画を贋作とすり替える仕事をやらされる。
レイは贋作を描き、元々詐欺師でもあった父親ジョセフの協力を得て、
美術館に忍び込み、真作とすり替える。
真作はキーガンが南米の大富豪に売る手筈になっていたが、
鑑定家に化けたジョセフが大富豪とキーガンの部下を騙し、贋作だと偽る。
怒った大富豪はキーガンを殺害。

10万ドルの鑑定料を得て、レイとジョセフはウィルを南の島に連れて行く。
ウィルは満ち足りた気持ちで、浜辺で眠るように亡くなる。


とにかくね、全てが中途半端。
難病で余命僅かの子供の願いを親が叶えようとする、お涙頂戴の類の映画が、
このところまた増えたような気がする。
それならそれで、我が子の為に必死になる親の姿を描けば良いのだけど、
今作では、親子もの、犯罪もの、そして専門家もの、と行った具合に、
テーマが分散していて、中心軸が曖昧になってしまっている。
まず、企画が良くなかった。

そして、セリフ等も含めて、脚本も良く無い。
レイが贋作を描き、かつ美術館に忍び込んですり替えも行う。
話を欲張り過ぎて、無理がある。
ジョセフが鑑定家になりすます設定も、状況が危ういし、
トリックとしてありふれている。
キーガンを追っていた刑事達も情けなさ過ぎて、スリルが感じられない。

主演のジョン・トラボルタが贋作画家に見えない、
と言ってしまえばそれまでなんだけど。

余命僅かな子供の為に親はどうするか、それは深刻な問題ではあるけれど、
子供の側から見て、自分の親が犯罪を重ねる事を望むだろうか。
一時的には逃げ切れたかもしれないけれど、再度逮捕される可能性は大きい。


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