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マンガ家Mの日常
久しぶりに録画していた映画を観る。

コメディ俳優ジョナ・ヒル、初の長編映画監督作品。
1990年代半ばのロサンゼルスの少年達を描いた。


13歳の少年スティーヴィー。
年の離れた兄のイアンには日々小突かれ、
若いシングルマザーのダブニーは自分の事で精一杯。
近所の年上の少年達のスケボーグループの仲間に入り、背伸びした遊びを覚える。

個性的なメンバーはスティーヴィーの目に魅力的に映った。
しかし、彼らもまた、それぞれ家族の深刻な問題を抱え、
居場所を求めて仲間同士で集まっていたのだった。

グループにアイルきっかけを作ってくれたルーベンは、
スティーヴィーが他の仲間に気に入られているのを見て嫉妬する。
裕福な家庭に育ったファックシットは、家族への劣等感から将来を見失い、
アルコールとドラッグにはまり、パーティー三昧。
プロのスケートボーダーを目指すレイは、ファックシットの行動に不安を抱く。
仲間内でギクシャクし始めて、口論のまま
ファックシットが運転する車に皆で乗ると、運転を誤り、事故になる。

スティーヴィーは右腕を複雑骨折して手術を受けて入院。
幸い、それ以外は皆軽傷で済んだ。

目を覚ますと、いつも彼をいじめるイアンが、ベッドの側で付き添ってくれていた。
ダブニーは大事な息子が事故に巻き込まれて、グループに怒りを覚えるが、
スティーヴィーを心配する仲間達が、
病院のロビーで夜明かしして寝ている姿を見て、穏やかな気持ちを取り戻す。

映画監督志望のフォース・グレードが撮影したビデオを、皆で病室で観る。


出番は少ないが、兄のイアンの役で、
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のルーカス・ヘッジズが出演している。
他の少年達は俳優というより、スケートボードが専門なのかな。

プアホワイトの家庭で、幼いスティーヴィーが兄に憧れを抱きながらも、
何かとボコボコに殴られたりしているのを見ると、物悲しくなってくる。
スケートボードのグループもそこそこヤバイ。
彼らに認められたくて、
ルーベンやファックシットに勧められるまま、アルコールやドラッグに手を出す。
どうなるんだろうと心配になったけど、冷静なレイが色々気遣ってくれる。

グループ以外にも、大勢の少年達がスケートボードをしに集まっている。
何をしたいかという事よりも、家庭に居場所が無くて、
仲間を求めて集まっている。
スケートボードは、その参加証のようなもの。

先日、東京五輪でスケートボードの競技を見たが、
今ではすっかりプロスポーツの世界として定着している。
メダリストになった10代の少年少女達は、
幼い頃から親からスケボーの英才教育を受けて成長した。
スケボーは、もはや、ストリートのものでは無くなった。
それは、立派なようでいて、ちょっと寂しい。
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