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マンガ家Mの日常
スウェーデンのサスペンスドラマのミニシリーズ、全6話


検事候補生ヤナは移民庁トップのハンスが殺害された事件の捜査に加わる。
ヤナは幼い頃、東欧からの集団密入国でスウェーデンに来た過去があり、
ハンスはヤナを保護して、養子縁組を執り行った経緯があった。
監視カメラに写った、犯人の画像は、奇妙な仮面を着けた少年だった。
間も無く、その少年は遺体で発見される。
少年の首の後ろに焼印のようなものがあり、
それはヤナの首の後ろにもある焼印と似ていた。

ヤナは少しずつ自分の過去を思い出し始める。
養父母に引き取られた時、カウンセラーによって、記憶を処理されていた。
引退したカウンセラーに話を聞きに行くが、そのカウンセラーも殺されかける。
ハンスがヤナに身元調査を求めていた少女ヴィクトリアは、施設から姿を消す。

ハンスが残したメモの数字が、港のコンテナの番号だと判明する。
ヤナの妹のヨッヨが検索すると、それらは過去に紛失したコンテナの番号で、
27年前、船が海にコンテナを捨てた現場を見た人物に辿り着いた。
ヤナがコンテナ引き上げを強行すると、中から12人の遺骨が発見された。
それらは、東欧からの密入国者家族で、ブローカーによって殺害されていた。
コンテナの取り扱い業者を取り調べるが、移動の際に殺害される。

ヤナの過去を知る青年ダニーロが現れ、危険が迫っている事を知らせ、
一緒に海外へ逃亡しようと告げるが、ヤナは調査を続ける。
ハンスが残した手がかりと、自分自身の記憶を辿って、近くの小さな島に渡る。
そこではとある老人が、ヤナのような密入国者の生き残りの子供達を集めて、
私兵のような訓練を施していた。
幼い頃、家族と共に密入国して、コンテナごと海中に投棄されたが、
ヤナ1人だけ、コンテナの裂け目から抜け出し、生き延びた。
ブローカーの男から老人に引き渡され、島で訓練を受けさせられていた。
そこでダニーロと出会い、親しくなった。
ヤナとダニーロは島を抜け出したが、それは老人が定めた掟に反する行為で、
厳しく罰せられ、場合によっては殺害される。
ヤナは捕らえられ、ヤナを騙していたダニーロと決闘させられる。
勝ち抜いたヤナはヴィクトリアを連れて島を脱出しようとすると、
老人に腹部を撃たれる。
駆けつけた警察に無事救助され、島は捜索されて、子供達は保護される。


北欧ミステリーで、東欧からの密入国者を題材にした作品はよく見かける。
現実の社会問題となっているのだろうか。

ヤナのキャラクターがクールでカッコイイ。
事件によって過去の記憶が蘇り、封印されていた武術の技を突然解放させ、
男達をなぎ倒すのも小気味が良い。

密入国で殺されかけた極限状態の子供達が、
私兵として訓練されていたという設定は興味深いけれど、
今作の中で、その子供達がどう扱われるのかが描かれておらず、消化不良。
アメリカのドラマだったら、例えば、子供達が要人殺害に利用されるとか、
何らかの展開があると思うのだけど、
老人は子供達を訓練して、それからどうしようとしていたのか?
原作の小説があるようなので、
そっちにはもっとちゃんと顛末が記されているのかな。

厳格な元検事正の養父、認知症を発症しつつある養母、
ドラッグ依存症になりかけていた妹ヨッヨ、等、
ヤナの家族の設定も面白いのだけど、
ドラマの時間があまり長くなかったせいか、描き方がやや物足りないかも。
ダニーロとの過去や、同僚検事との微妙な恋愛関係も
もうちょっと見せて欲しかったかな。
ヤナを疎ましく思って、功を焦って暴走する
女性警察官のキャラクターも、なかなか面白かった。


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