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マンガ家Mの日常
新聞のTV欄を何となく見ていて、タイトルが目に付いた。
タイトルからして、ふわっとしたロマンス映画。

ブログを書くにあたって、検索してみたけれど、あまり情報が無い。
日本では劇場公開されず、DVDのみらしい。


ローレンスは大学で文学を教える教授。
自分の知性に自信過剰気味で人を見下す傾向があり、学生にも不人気。
授業にもイマイチ熱が入らず、一方的に講釈するばかり。
数年前に妻を亡くし、人を遠ざける傾向に拍車が掛かっていた。
大学生の息子ジェームズや高校生の娘ヴァネッサとの繋がりも薄い。

養子ながらもローレンスの弟であるチャックは失業してホームレスとなり、
兄を頼ってやって来た。
ローレンスから見ればただのクズだが、ジェームズやヴァネッサはチャックを慕う。
優等生のヴァネッサは学業一途で父親譲りの頑ななタイプで、友人もいない。
父親が事故で病院に運ばれたとの連絡を受けても、
翌日に控えた試験の勉強を優先させたい。
飄々としたチャックと暮らす中で、少しずつ気持ちを解放させていく。

事故で脳震盪を起こして病院に運ばれたローレンスは、
救急医のジャネットと親しくなる。
ジャネットは実は学生時代にローレンスの講義を受講して、密かに憧れていた。
ローレンスは不器用ながら付き合いを進めていくが、
自己中で意固地な態度に、ジャネットは失望する。

ローレンスもまた、チャックやジャネットと触れ合う中で少しずつ心を開いていく。
こだわり続けていた妻の大量の遺品にも見切りをつけ、
妊娠したジャネットに愛を告白する。


特に何か目立った事件展開がある訳でもなく、淡々と日常が綴られていく。
知性に凝り固まり、妻の思い出にしがみつくばかりだったローレンスが
徐々に心を解きほぐしていく。
ローレンスは娘のヴァネッサの意固地さにも閉口しているが、
「パパの真似をしていた。」と言うヴァネッサの心情に、
母親を亡くして、父親に愛情を求めたい娘の不器用な切なさが滲み出ている。

派手さはないけれど、じんわり来る良い作品だった。
ハリウッド的なアクの強い映画に疲れた時に見ると良いかも。

音楽をEXTREMEのヌーノ・ベッテンコートが担当している。
エンドロールを見るまで気付かなかった。
良く言えば、映画の雰囲気に溶け込んでいたと言う事ね。


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