フランスの人気俳優ロマン・デュリス主演のドラマ映画。
2005年製作で、見進めていると、
おそらく以前一度観たような記憶がふんわりと戻ってくる。
「キャメラを止めるな!」の放送に当たってのロマン・デュリス特集なのかな。
オリジナルの「カメ止め」は何と無く見る気になれなかったけど、
ロマン・デュリスでのリメイクなら観なくちゃだわ。
今作は2006年のセザール賞総なめにも関わらず、
ロマン・デュリスだけはノミネート止まりで、受賞を逃している。
不動産ブローカーとして働くトムは、仲間と共に暴力も辞さない仕事ぶり。
父親ロベールもまた不動産ブローカーだが、
ロシアンマフィア絡みの仕事で失敗し、ボスのミンスコフから金を回収できず、
多額の借金で苦境に陥っていた。
母親は高名なピアニストだったが、早くに他界。
コンサートツアーにのめり込むあまり家庭を顧みず、夫婦の不和も生じていた。
トムは幼い頃から母の姿を見てピアニストを目指していたが、
ロベールは快く思ってはおらず、トムもまた、母の死後ピアノから遠のいていた。
ところが、ある日コンサートホールでかつての恩師と再会。
オーディションのチャンスを与えられる。
練習を始めるが、長いブランクの後では思い通りには指が動かない。
音大生の紹介で、中国人女性ピアニストのミャオリンのレッスンを受ける。
フランスに来て間もないミャオリンは仏語が殆ど話せず、意思疎通も難しい。
ミャオリンの的確な指導に追いつけないトムは苛立ちを募らせるが、
練習を重ね、納得いく演奏まで到達する。
ピアノのオーディションに臨むが、緊張から殆ど演奏出来ないまま会場を去る。
仕事仲間ファブリスの浮気のアリバイ作りに利用される中、
ファブリスの妻アリーヌと愛人関係になり、私生活はゴタゴタ。
父親からミンスコフの金の回収を頼まれて嫌々引き受けるが、うまくいかない。
状況を察知したミンスコフはロベールを殺害する。
2年後、ミャオリンと結婚し、マネージャー役を務める。
コンサート開始の直前に偶然ミンスコフの姿を見かけ、後をつけて、ボコ殴り。
ミンスコフが持っていた銃で狙いを定めるが、殺す事は出来なかった。
殴りつけてけがをした指を摩りつつ、演奏会場に戻る。
生活に埋没し、夢を掴み損ねた青年の姿が、じれったく、切ない。
優れたピアニストであるミャオリンのOKが出たくらいだから、
トムの演奏は一定のレベルまで到達していて、
オーディションに受かっても不思議ではなかったのに、何故ビビッたのか。
染み付いた生活への慣れと、夢の世界に飛び込む不安。
トムの指は、結局はピアノ演奏ではなく、暴力の為に役立った。
それでも、父の為に復讐を成した達成感もある。
暴力が父親との関係性を示すように、
トムとピアノとの距離は、同時に母親との距離でもある。
演奏に妥協を許さず、苦悩する母親。
憧れの存在でありながら、母と息子としての距離は遠い。
ボンヤリ観ていたので、母親の死因についてよく分かっていないけれど、
もしかすると、苦悩が募っての自死だったのだろうか。
レッスンが終わって、代金を支払い、部屋を辞する際、
トムがフランス式にミャオリンの頬に挨拶のキスをすると、
フランスの慣習に馴染んでいないミャオリンは戸惑いを見せる。
その様子から、この2人の恋愛関係が伺えて、ちょっと微笑ましい。
2005年製作で、見進めていると、
おそらく以前一度観たような記憶がふんわりと戻ってくる。
「キャメラを止めるな!」の放送に当たってのロマン・デュリス特集なのかな。
オリジナルの「カメ止め」は何と無く見る気になれなかったけど、
ロマン・デュリスでのリメイクなら観なくちゃだわ。
今作は2006年のセザール賞総なめにも関わらず、
ロマン・デュリスだけはノミネート止まりで、受賞を逃している。
不動産ブローカーとして働くトムは、仲間と共に暴力も辞さない仕事ぶり。
父親ロベールもまた不動産ブローカーだが、
ロシアンマフィア絡みの仕事で失敗し、ボスのミンスコフから金を回収できず、
多額の借金で苦境に陥っていた。
母親は高名なピアニストだったが、早くに他界。
コンサートツアーにのめり込むあまり家庭を顧みず、夫婦の不和も生じていた。
トムは幼い頃から母の姿を見てピアニストを目指していたが、
ロベールは快く思ってはおらず、トムもまた、母の死後ピアノから遠のいていた。
ところが、ある日コンサートホールでかつての恩師と再会。
オーディションのチャンスを与えられる。
練習を始めるが、長いブランクの後では思い通りには指が動かない。
音大生の紹介で、中国人女性ピアニストのミャオリンのレッスンを受ける。
フランスに来て間もないミャオリンは仏語が殆ど話せず、意思疎通も難しい。
ミャオリンの的確な指導に追いつけないトムは苛立ちを募らせるが、
練習を重ね、納得いく演奏まで到達する。
ピアノのオーディションに臨むが、緊張から殆ど演奏出来ないまま会場を去る。
仕事仲間ファブリスの浮気のアリバイ作りに利用される中、
ファブリスの妻アリーヌと愛人関係になり、私生活はゴタゴタ。
父親からミンスコフの金の回収を頼まれて嫌々引き受けるが、うまくいかない。
状況を察知したミンスコフはロベールを殺害する。
2年後、ミャオリンと結婚し、マネージャー役を務める。
コンサート開始の直前に偶然ミンスコフの姿を見かけ、後をつけて、ボコ殴り。
ミンスコフが持っていた銃で狙いを定めるが、殺す事は出来なかった。
殴りつけてけがをした指を摩りつつ、演奏会場に戻る。
生活に埋没し、夢を掴み損ねた青年の姿が、じれったく、切ない。
優れたピアニストであるミャオリンのOKが出たくらいだから、
トムの演奏は一定のレベルまで到達していて、
オーディションに受かっても不思議ではなかったのに、何故ビビッたのか。
染み付いた生活への慣れと、夢の世界に飛び込む不安。
トムの指は、結局はピアノ演奏ではなく、暴力の為に役立った。
それでも、父の為に復讐を成した達成感もある。
暴力が父親との関係性を示すように、
トムとピアノとの距離は、同時に母親との距離でもある。
演奏に妥協を許さず、苦悩する母親。
憧れの存在でありながら、母と息子としての距離は遠い。
ボンヤリ観ていたので、母親の死因についてよく分かっていないけれど、
もしかすると、苦悩が募っての自死だったのだろうか。
レッスンが終わって、代金を支払い、部屋を辞する際、
トムがフランス式にミャオリンの頬に挨拶のキスをすると、
フランスの慣習に馴染んでいないミャオリンは戸惑いを見せる。
その様子から、この2人の恋愛関係が伺えて、ちょっと微笑ましい。
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