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マンガ家Mの日常
アルゼンチンの2001年の預金封鎖をベースにしたコメディ映画。


のどかな農村地帯。
元サッカー選手フェルミンは地元の産業立て直しを図るべく、
農協をスタートさせる計画を立てる。
仲間達に相談し、開始資金の15万ドルを集めるが、まだ足りない。
銀行に融資を頼みに行くと、
支店長から15万ドルを個人口座に入金するよう勧められる。
それを見せ金として融資を受ける計画。
急かされたフェルミンは他の出資者達に相談する間も無く、指示に従う。
ところが、直後に政府は預金封鎖を発表。
ドルの引き出しや送金に制限を設けられ、フェルミン達は身動き取れなくなった。

ところが、支店長と弁護士マンシー達は預金封鎖の情報を事前に掴んでいて、
自らの資産をドルに換金し、フェルミン達のドルも奪っていたのだった。
動揺したフェルミンは自動車事故を起こし、同乗の妻を亡くす。
悲嘆に暮れて引きこもりになってしまったフェルミンを仲間達が勇気付け、
出資金を取り戻す計画を立てる。
その頃、支店長は事故で亡くなっており、
マンシーが郊外の土地に地下金庫を作り、現金を独り占めしていた。

金庫の情報を掴んだフェルミン達は、警報装置の誤作動を起こさせ、
マンシーが金庫のバッテリーを切るよう追い込む。
嵐の日を利用して、変電施設の一部を破壊し、停電を起こさせ、
地下金庫を解錠し、溜め込まれた現金を全て持ち出す。
出資金分を取り分け、残りは慈善団体に寄付する。
無事農協を開始させ、地元の雇用に貢献する。


「預金封鎖」という事例を初めて知りました。
アルゼンチン以外に、ウルグアイでも行われたそうで、
当時の南米の金融危機の深刻さを物語っている。

それでも、農村地域の人々ののんびりした空気は日本と大きく異なる感じ。

現金取り戻し計画は、素人っぽくて、これまたのんびりした感じだけど、
地下金庫の仕組み等については、アイデアを楽しめました。

フェルミンの息子はちょっとイケメンで、
弁護士事務所のアシスタントの女の子との恋愛模様もあるのだけど、
他の登場人物はまさしくど田舎のおっさん達で、
それはそれで親近感がありました。

ネットで他の方の感想を読むと、
設定の雑さ等に手厳しい意見も散見されましたが、
これはこれで良いのかなってところです。

ナレーションの通り、正直な働き者がバカ扱いされる、
そういう世の中の風潮に一石を投じる喜びに、
アルゼンチンの観客は大いに湧いたそうです。

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