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マンガ家Mの日常
なんだか、萩尾望都先生のマンガのタイトルみたいだね。
原題はもっと単純で、「私達はケヴィンについて話す必要がある」。

単純に言っちゃえば、母と息子の愛憎劇。
てゆうか、そんな生易しいもんでは無くて、まるでホラーだった。
主演のティルダ・スウィントンがげっそり痩せてる事もあって、
ミア・ファローの「ローズマリーの赤ちゃん」を思い出しちゃったよ。

紀行作家のエヴァと写真家フランクリン夫婦はそれぞれ成功を収めつつあった。
しかしエヴァは望まないタイミングで妊娠してしまい、
誕生した息子ケヴィンに素直な愛情を感じられずにいる。
すると幼い息子は母親の感情を逆手に取るように、反抗的態度をとり続ける。
母親の問い掛けに応えず、6〜8歳に成長してもオムツが取れない。
自閉症などの障がいも疑ったが、そうではなくて、
ケヴィンは只ひたすら母親を困らせようとしているのだった。

その後娘が生まれ、家庭内は落ち着きを取り戻しつつあるように見えたが、
やがてケヴィンの感情は爆発して、破滅的大惨事を引き起こす。
妹セリアのペットのハムスターを殺し、
台所用洗剤でセリアの片目を潰し、
最後は16歳の誕生日直前に
父親に買ってもらったアーチェリーで父親と妹を殺し、
高校で体育館に同級生達を閉じ込め、やはりアーチェリーで大勢を殺傷する。

全編に渡ってトマトやイチゴジャム他、赤い色がちりばめられて
血の恐怖をまとわりつかせている。

16歳になってからよりも、
6〜8歳の時に意識的に陰湿な反抗をする様子が不気味だったなぁ...。

少年刑務所に入れられたケヴィンはやがて18歳になり、成人の刑務所に移される。
おそらくそこではもっと酷い境遇が待っているだろう。
面会に来た母親とわずかに言葉を交わす。
「何故?」と言う母親の問い掛けに対してケヴィンは
「わかっているつもりだった。」とだけ答える。
一瞬見せる、初めての不安げな表情に、母親はケヴィンをきつく抱きしめる。

まぁね、大勢殺されてるんで、この親子に同情してられないんだけど、
どうなんだろう、
ケヴィンはひたすら母親の愛情を試していたのかな。

そうね、これは元が小説だし、映画だから表現が極端ではあるけど、
子供の方が良い子にしてて、愛情を求めて親にすがってたら
親も図に乗って、子供を大事にしなかったりするもんね。
反抗も必要なのかな。

ケヴィンの場合、所謂エディプス・コンプレックスと言うヤツなのかな。
母親に対して憎しみとともに強い独占欲も示す。
父親とは何となく上手くいってたけど、
父親の方はどっかおっとりしてて、ケヴィンの本性に気付いてなかったし、
気付こうとしなかった。
ケヴィンは父親がその程度のもんで、手応えを感じてなかったから
自分と感性が通じるところのある母親に向かって行ったのかな。

こういうサイコ的な作品に出演するのは、子役には精神的負担が大きい。
ケヴィン役のエズラ・ミラーは本人の元の性質がかなりクセのあるタイプらしい。
感受性豊かで将来性もあるんだろうから、
個人的なトラブルでキャリアを台無しにしないよう願う。

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