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マンガ家Mの日常
邦題の、「犬」と「ワンダフル」のありきたりな言葉の引っ掛けで、
あまり期待していなかったのだけど、
早くも続編が公開予定とかで、評判が良いなら見てみようかと。
映画原題は「A Dog's Purpose」で、直訳すると「犬の目的」。


犬のベイリーは、記憶を継承したまま転生を繰り返す。
最初は楽しく過ごすことが犬生の目的と思ったが、考えを深めていく。

最初の飼い主イーサンは、容姿も性格も良く、高校アメフトのスター。
お祭りで見かけたハンナに一目惚れすると、
察知したベイリーはハンナにタッチして、きっかけ作りをする。
アメフトで活躍し、ミシガン大への奨学生として認められる。
しかし、嫉妬したチームメイトが悪戯でイーサンの家に花火を仕掛けると、
家が大火事に巻き込まれる。
いち早く気づいたベイリーがイーサンに危険を知らせ、
母親とベイリーは無事脱出出来たが、イーサンは足に大怪我を負う。
奨学生の権利を失い、祖父母の農場の後を継ぐ。
仕事で上手くいかずにアルコール依存症になり、
離婚して家を出た父親の姿に思い煩わされる。
ベイリーは老犬になって、腎臓を悪くして、安楽死。

ベイリーは、警官カルロスの元で、警察犬シェパードのバディとして転生。
遊びのようには楽しくはないけれど、熱心に仕事に従事する。
カルロスは恋人を失って、孤独な一人暮らし。
寂しさを癒してあげようと寄り添う。
誘拐犯を追跡し、少女を救い出すが、
カルロスを背後から狙う誘拐犯に飛びかかったバディは、
腹部に銃弾を受け、命を落とす。

コーギー犬に転生し、女子大生マヤにティノと名付けられる。
勉学に勤しむマヤは、男性からの誘いにも奥手。
ティノは、アルという男子学生の飼い犬に一目惚れ。
アルとマヤも自然に仲良くなり、幸せな結婚生活を送る。

レトリーバー犬に転生。
プアホワイトの若い夫婦に飼われるが、夫が犬を嫌がり、虐待され、
遠い土地に置き去りにされ、捨てられてしまう。

ところが、懐かしい匂いに誘われて、その方向に進むと、
かつてイーサンと過ごした農地に辿り着く。
イーサンは独身のまま農地を運営していた。
転生したベイリーの姿に気付かず、シェルターに預けるが、
思い直して引き取る。
ベイリーは別の懐かしい匂いを嗅ぎつけて、行くと、
かつてのイーサンの恋人ハンナがいた。
ハンナは結婚して子供と孫に恵まれたが、夫と死別していた。
ベイリーの首輪の飼い主の名前に気付き、イーサンの家を訪れる。
再会を躊躇うイーサンだったが、素直な気持ちを打ち明け、
2人は結ばれる。

ベイリーは、犬としての生き方の目的が、
人と寄り添う事だと感じる。


古き良きアメリカ的な、ハッピーなストーリー。
押し付けがましさがなく、爽やかな印象で、素直な心持ちで最後まで見られる。
エンディングを見ると、監督がスウェーデンの巨匠ラッセ・ハルストレム。
やはり、さすが。

犬の本当の気持ちなんて分かる筈は無いんで、
人間に奉仕するのが犬の生きる目的だって言われちゃうと、
それはどうなのかなって思うけど、
アメリカでは友達としての飼い犬の役割が大きいから、
犬を大切に飼う気持ちを育てる作品なんだろう。


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