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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意


注目の若手女優ジェニファー・ローレンス主演のサスペンス映画。
「ハンガー・ゲーム」「X-MEN」といった
アクション映画のシリーズに出演作が集中していて、見る機会が無かったけど、
演技力の評価は高いらしい。


ボリショイバレエ団のバレリーナとして将来を嘱望されていたドミニカは、
ライバルの企みによって足を複雑骨折させられ、再起不能、
退団を余儀無くさせられる。
難病を患う母親と二人暮らしの生活は間も無く行き詰まる。

ロシア情報庁幹部の叔父ワーニャから脅され、
情報庁のスパイ組織入りを強制される。
「スパロー」と呼ばれる組織では、
性的魅力を武器に対象の心を操る手法を授けられる。

意に沿わない屈辱的なスパイ活動に従事する中で、心を閉ざすドミニカは、
任務で接近したCIA捜査官ネイトと親しくなり、二重スパイになる決心をする。
表向きはネイトと通じているロシア高官の情報屋の正体を暴く事に務めつつ、
ドミニカを使い捨てのコマのように扱う情報庁からの脱出を望む。
ワーニャは保身の為には実の姪であるドミニカを殺害する事も厭わない。

二重スパイである事がバレそうになりながらも、拷問に耐えたドミニカは、
緻密な計画を遂行し、ワーニャを情報屋のように見せかける事に成功する。
裏切り者とみなされたワーニャは射殺される。

ドミニカは情報庁で出世を遂げ、母親にも十分な看護を付けられるようになる。
一息ついたある時、電話がかかって来て、
受話器の向こうから、ネイトとの思い出の曲が流れて来る。


近年のスパイ活動といえば、ハッキングが主体じゃないかと思うのだけど、
今作ではそういったIT機器は殆ど使われない。
時代設定が少し昔なのかな。
導入部のBGMも、昔ながらのスパイ映画の雰囲気を演出している。
生きる為に覚悟を決めたドミニカのアクションが迫力。

所謂、ハニートラップが仕事なので、エロチックなシーンも多いけど、
任務の為に屈辱的な行為をさせられる残酷さが強調されている。
まぁ、でも、男性観客の目線で見たら楽しい場面なのかな、残念ながら。

ジョエル・エドガートン演じるCIA捜査官ネイトは、なんか良い人過ぎて、
CIAってこれで大丈夫なのかなって感じ。
冷徹なロシアと、ホットなアメリカとの対比なんだろうけど、
スパイ組織としてはロシアの方が遥かに優秀に見えてしまう。

ジェレミー・アイアンズ、シャーロット・ランプリングといった
大物でクセ者の俳優が要所を固める。
配役が分かり易過ぎる嫌いが無くもないけど。

ワーニャを演じたベルギー人俳優マティアス・スーナールツが、
プーチン大統領の若い頃みたいな顔立ち。
意識した配役だったんだろうな。

エロチックなシーン、残虐なシーンとあるので、一般向けとは言えず、
大ヒットとはいかないだろうけど、
2時間20分の長尺を感じさせないテンポの良さだった。






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