頭休めに、少し穏やかな映画を観る。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、猫のイラストで人気を博した
英国の画家ルイス・ウェインの伝記映画。
1881年、上流階級の青年ルイスは、父の死去に伴い家督を相続。
母親と5人の妹達を養わなければならなくなった。
優れた観察力と描写力で、新聞のイラストの仕事を得るが、生活は困窮。
妹達の家庭教師としてやって来たエミリーと親しくなる。
下層階級出身で10歳年上のエミリーとの恋愛はスキャンダルと見られたが、
2人は愛し合い、結婚して郊外の家に住む。
迷子の子猫を飼い、モデルにして絵を描くと、評判になり、仕事が増える。
幸せは長く続かず、エミリーは乳癌を患い、結婚から3年後に亡くなる。
仕事に没頭するルイス。
猫のイラストの人気は高まり、絵本が次々と出版され、飛ぶように売れるが、
やや社会適応障害の傾向があるルイスは経済観念に乏しく、
版権を得ていなかった為、依然として収入は僅かで、暮らし向きは苦しかった。
実家にはずっと仕送りを続けていたが、
貧しさと、ルイスの主キャンダルの過去も響いて、妹達は結婚出来ずにいた。
間も無く末妹マリーが統合失調症を発症。
ルイスも精神的に不安定になり、幻覚に怯えるようになり、
後年、貧困者用の精神病院に収容される。
ルイスの悲惨な様子が知られると、イラストのファン達が支援を募り、
人気作家H・G・ウェルズのサポートもあって、
環境の良い病院に転院でき、穏やかな晩年を送った。
19世紀末の英国の世相を踏まえてか、なかなか悲惨な状況。
映画としての魅力は今ひとつのように感じるが、実話としての説得力は重い。
ルイスは口唇裂を口髭で隠していた。
社会不適応で、精神的にやや幼い。
一方で、類稀な画力と、電気についての強い探究心、執着心を持ち合わせる。
家族で2人が統合失調症を発症した点も合わせ、
こうした状態は、何らかの遺伝的要素によると思われる。
早い段階で誰かが支援の手を差し伸べ、版権の手続き等指南してくれていれば、
もっと幸せに暮らせたのにと、単純に思ってしまう。
才能に恵まれていても、社会的弱者の立場は脆く厳しい。
何だかね、猫好きの女性マンガ家達を彷彿とさせるね。
クールで知的なヒーロー役が多いベネディクト・カンバーバッチが、
今作では心持ちの優しさと弱さを静かに表現している。
ドラマの核となる妹キャロライン役のアンドレア・ライズボローは、
主演こそ少ないけれど、様々な名作映画に出演している実力派。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、猫のイラストで人気を博した
英国の画家ルイス・ウェインの伝記映画。
1881年、上流階級の青年ルイスは、父の死去に伴い家督を相続。
母親と5人の妹達を養わなければならなくなった。
優れた観察力と描写力で、新聞のイラストの仕事を得るが、生活は困窮。
妹達の家庭教師としてやって来たエミリーと親しくなる。
下層階級出身で10歳年上のエミリーとの恋愛はスキャンダルと見られたが、
2人は愛し合い、結婚して郊外の家に住む。
迷子の子猫を飼い、モデルにして絵を描くと、評判になり、仕事が増える。
幸せは長く続かず、エミリーは乳癌を患い、結婚から3年後に亡くなる。
仕事に没頭するルイス。
猫のイラストの人気は高まり、絵本が次々と出版され、飛ぶように売れるが、
やや社会適応障害の傾向があるルイスは経済観念に乏しく、
版権を得ていなかった為、依然として収入は僅かで、暮らし向きは苦しかった。
実家にはずっと仕送りを続けていたが、
貧しさと、ルイスの主キャンダルの過去も響いて、妹達は結婚出来ずにいた。
間も無く末妹マリーが統合失調症を発症。
ルイスも精神的に不安定になり、幻覚に怯えるようになり、
後年、貧困者用の精神病院に収容される。
ルイスの悲惨な様子が知られると、イラストのファン達が支援を募り、
人気作家H・G・ウェルズのサポートもあって、
環境の良い病院に転院でき、穏やかな晩年を送った。
19世紀末の英国の世相を踏まえてか、なかなか悲惨な状況。
映画としての魅力は今ひとつのように感じるが、実話としての説得力は重い。
ルイスは口唇裂を口髭で隠していた。
社会不適応で、精神的にやや幼い。
一方で、類稀な画力と、電気についての強い探究心、執着心を持ち合わせる。
家族で2人が統合失調症を発症した点も合わせ、
こうした状態は、何らかの遺伝的要素によると思われる。
早い段階で誰かが支援の手を差し伸べ、版権の手続き等指南してくれていれば、
もっと幸せに暮らせたのにと、単純に思ってしまう。
才能に恵まれていても、社会的弱者の立場は脆く厳しい。
何だかね、猫好きの女性マンガ家達を彷彿とさせるね。
クールで知的なヒーロー役が多いベネディクト・カンバーバッチが、
今作では心持ちの優しさと弱さを静かに表現している。
ドラマの核となる妹キャロライン役のアンドレア・ライズボローは、
主演こそ少ないけれど、様々な名作映画に出演している実力派。
PR
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック