色々考える事があって、眠れなくなって、
深夜に映画を見る。
監督ビレ・アウグスト、主演ジェレミー・アイアンズとくれば、
老紳士のややねちっこいロマンスを期待して見たが、どうやら違った。
オープニングで出演者の名前が出るが、
シャーロット・ランプリング、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、
更にはクリストファー・リー、と、高年齢で渋過ぎ。
おや?と思う。
スイス、ベルンの高校教師グレゴリウスは数年前に離婚して、約しい独り暮らし。
雨の日の通勤途中、偶然橋の欄干から飛び降りそうな若い女性を見かけ、
自殺を思いとどまらせる。
とりあえずそのまま高校の教室まで連れて来るが、女性はそっと出て行く。
グレゴリウスは女性が置き忘れた赤いコートを持って追いかけるが、間に合わない。
コートのポケットを探ると、1冊の本が入っていて、
その中にリスボン行きの夜行列車のチケットが挟まれていた。
グレゴリウスは旅の準備も何もないまま、その列車に飛び乗る。
老年の域に達したジェレミー・アイアンズが、30そこそこの若い女性を追って
衝動的にリスボン行きの列車に乗る、って、これはこれは、
と思ったけど、その後の展開が予想外。
グレゴリウスは女性の安否が気になって、手がかりを探し、
リスボンで本の著者の住所を訪ねるところから始める。
ところが、その後は、亡くなった著者アマデウの人生と共に、
1970年代のレジスタンス運動に身を投じた人々の回想を聞くのに集中し、
次第にアマデウの文章や鮮烈な生き方に心酔していく。
貴族階級で裁判官の父親は政府側でアマデウの活動を快くは思わない。
秘密警察に拷問された仲間や、美しい女性エステファニアを巡って仲違いした友人、
そしてエステファニアもまた、生き方の違いからアマデウの元を去って行った。
当時のレジスタンス仲間だった人達の話を辿って、アマデウの人生を紐解く。
エステファニアのスペインの居所が分かり、彼女から話を聞き終えたところで
グレゴリウスの旅も終わる。
赤いコートの女性カタリナは、当時の秘密警察の長官メンデスの孫娘だった。
本を読んで初めて祖父が拷問を指示する等の非道な行為に加担していた事を知り、
ショックを受けていたのだった。
落ち着きを取り戻したカタリナはグレゴリウスに感謝し、
事実を受け入れながらも、自らの人生を大事に生きて行く事にする。
旅は終わり、退屈な自分の人生が待っているベルンに帰ろうとするが、
グレゴリウスの心の内で何かが変化しつつあった。
レジスタンスメンバーだったジョアンの姪マリアナと知り合い、
「ここに残ればいいのに。」という言葉に引き止められる。
グレゴリウスはリスボンに向かう列車の中で本を読んで、既に感化されてたのか、
リスボンに着いてからはカタリナの事には意識が向かなくなっている。
それ以上の情報が無かったってのもあっただろうけど。
夜行列車はある意味、別世界へのトンネルのようなものだったのかな。
レジスタンス活動や、若く魅力的な男女の熱い三角関係と嫉妬を追体験した。
ジェレミー・アイアンズはすっきりした体型を保っていて、老いて尚美しい。
タイトルが「リスボン行き夜行列車」では地味だけど、
「リスボンに誘われて」では、やっぱり誤解するよなぁ。
アマデウは「ボードウォーク・オブ・エンパイア」の狙撃手ハーロウ役の
ジャック・ヒューストン。
貴族階級で医師でスマートな美男子だもんで、
妹は完全にブラザーコンプレックスで独占欲剥き出しだし、
エステファニアは彼氏の目の前でアマデウに一目惚れ。
困ったもんだね。
1974年に独裁政権が終わって平穏な生活が戻ったらしい。
今からほんの40年前、ポルトガルがそうした政治状況だったとは知らなかった。
日本と所縁の深い国だけど、地理的にもスペインのおまけみたいな感じで、
今時ポルトガルって言われても、クリスチアーノ・ロナウドしか思い浮かばない。
勉強になりました。
石畳の坂が続く街並みは趣があって美しいけど、壁の落書きがちょっと邪魔。
復興しきれていない経済状況を示しているとも言えるかな。
ラストシーン、列車に乗らなければならないが足が進まないグレゴリウスと、
思いを告げたいマリアナ。
お互い気がある事までは何となく通じ合ってる。
今時なら「Facebookやってる?とりあえずLINE交換から。」
なんて言うんだろうけど、それじゃ全く興ざめだよね。
あ〜あ、しっとりした恋愛ができない時代になっちゃいました。
深夜に映画を見る。
監督ビレ・アウグスト、主演ジェレミー・アイアンズとくれば、
老紳士のややねちっこいロマンスを期待して見たが、どうやら違った。
オープニングで出演者の名前が出るが、
シャーロット・ランプリング、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、
更にはクリストファー・リー、と、高年齢で渋過ぎ。
おや?と思う。
スイス、ベルンの高校教師グレゴリウスは数年前に離婚して、約しい独り暮らし。
雨の日の通勤途中、偶然橋の欄干から飛び降りそうな若い女性を見かけ、
自殺を思いとどまらせる。
とりあえずそのまま高校の教室まで連れて来るが、女性はそっと出て行く。
グレゴリウスは女性が置き忘れた赤いコートを持って追いかけるが、間に合わない。
コートのポケットを探ると、1冊の本が入っていて、
その中にリスボン行きの夜行列車のチケットが挟まれていた。
グレゴリウスは旅の準備も何もないまま、その列車に飛び乗る。
老年の域に達したジェレミー・アイアンズが、30そこそこの若い女性を追って
衝動的にリスボン行きの列車に乗る、って、これはこれは、
と思ったけど、その後の展開が予想外。
グレゴリウスは女性の安否が気になって、手がかりを探し、
リスボンで本の著者の住所を訪ねるところから始める。
ところが、その後は、亡くなった著者アマデウの人生と共に、
1970年代のレジスタンス運動に身を投じた人々の回想を聞くのに集中し、
次第にアマデウの文章や鮮烈な生き方に心酔していく。
貴族階級で裁判官の父親は政府側でアマデウの活動を快くは思わない。
秘密警察に拷問された仲間や、美しい女性エステファニアを巡って仲違いした友人、
そしてエステファニアもまた、生き方の違いからアマデウの元を去って行った。
当時のレジスタンス仲間だった人達の話を辿って、アマデウの人生を紐解く。
エステファニアのスペインの居所が分かり、彼女から話を聞き終えたところで
グレゴリウスの旅も終わる。
赤いコートの女性カタリナは、当時の秘密警察の長官メンデスの孫娘だった。
本を読んで初めて祖父が拷問を指示する等の非道な行為に加担していた事を知り、
ショックを受けていたのだった。
落ち着きを取り戻したカタリナはグレゴリウスに感謝し、
事実を受け入れながらも、自らの人生を大事に生きて行く事にする。
旅は終わり、退屈な自分の人生が待っているベルンに帰ろうとするが、
グレゴリウスの心の内で何かが変化しつつあった。
レジスタンスメンバーだったジョアンの姪マリアナと知り合い、
「ここに残ればいいのに。」という言葉に引き止められる。
グレゴリウスはリスボンに向かう列車の中で本を読んで、既に感化されてたのか、
リスボンに着いてからはカタリナの事には意識が向かなくなっている。
それ以上の情報が無かったってのもあっただろうけど。
夜行列車はある意味、別世界へのトンネルのようなものだったのかな。
レジスタンス活動や、若く魅力的な男女の熱い三角関係と嫉妬を追体験した。
ジェレミー・アイアンズはすっきりした体型を保っていて、老いて尚美しい。
タイトルが「リスボン行き夜行列車」では地味だけど、
「リスボンに誘われて」では、やっぱり誤解するよなぁ。
アマデウは「ボードウォーク・オブ・エンパイア」の狙撃手ハーロウ役の
ジャック・ヒューストン。
貴族階級で医師でスマートな美男子だもんで、
妹は完全にブラザーコンプレックスで独占欲剥き出しだし、
エステファニアは彼氏の目の前でアマデウに一目惚れ。
困ったもんだね。
1974年に独裁政権が終わって平穏な生活が戻ったらしい。
今からほんの40年前、ポルトガルがそうした政治状況だったとは知らなかった。
日本と所縁の深い国だけど、地理的にもスペインのおまけみたいな感じで、
今時ポルトガルって言われても、クリスチアーノ・ロナウドしか思い浮かばない。
勉強になりました。
石畳の坂が続く街並みは趣があって美しいけど、壁の落書きがちょっと邪魔。
復興しきれていない経済状況を示しているとも言えるかな。
ラストシーン、列車に乗らなければならないが足が進まないグレゴリウスと、
思いを告げたいマリアナ。
お互い気がある事までは何となく通じ合ってる。
今時なら「Facebookやってる?とりあえずLINE交換から。」
なんて言うんだろうけど、それじゃ全く興ざめだよね。
あ〜あ、しっとりした恋愛ができない時代になっちゃいました。
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