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マンガ家Mの日常
カンヌでの受賞を記念して、
ケーブルで是枝監督の昔のドキュメンタリー作品数点が放送される事になり、
友人にダビングしてあげるついでにサクッと見てみた。

メイキングだと当然さわりだけになるので、
ちゃんと映画を評するのであれば本編を見なくてはならないんだけど、
その時間が無いだろうな。


「万引き家族」はタイトル通り、万引きで生計を立てている家族の話。
主人公の男が老齢の母親の年金を当てにして暮らして、
子供達には万引きの手ほどきをしている。

これだけ見ると、「シェイムレス」と似てる。
「シェイムレス」自体が英国のドラマのリメイクなんだけど。
要するに、世界中何処にでもある事なんだな。
ただ、「シェイムレス」の方がパワフルで、
乱暴な中に、心の琴線に触れる場面が入って来るのが、より涙を誘う。

是枝監督のファンの方には申し訳無いけど。

「誰も知らない」が発表された時、
同じようなアメリカ映画がもっと前にあったのを見ていたので、
テーマに対しての衝撃を感じなかった。

うろ覚えのタイトルからネットで検索すると、当の映画が見つかった。
「ロングウェイ・ホーム」は1981年にTV映画として作られた作品。
実話を基にした作品で、こちらは7歳の少年が4歳と3歳の弟妹と暮らしていて、
ガソリンスタンドでチップスとかを万引きして、1年間ぐらい食いつないでいた。
この4歳の弟を演じたのがウィル・ウィートンだったってのも凄いね。
物語は彼らが大人になってからが主に描かれているようなんだけど、
その辺はすっかり忘れて、子供時代の光景だけが記憶に焼き付いていた。
4歳だった弟が、成長してから当時を振り返り、
7歳の兄が当時は大人に思えていた、と語る場面をみると、
7歳の少年の孤独や辛さが胸に押し迫る。


是枝監督のドキュメンタリー作品を見ると、
昔から福祉関係の問題に深く取り組んでいた姿勢が伺える。
福祉の問題は万国共通でも、取り組み方は国によって違うから、
他の国で同様の作品が多数作られていたとしても、
日本独自の取り組みを試行錯誤する必要性は消えていない。
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