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マンガ家Mの日常
1920年代、禁酒法時代のアトランティック・シティのギャングストーリー。
製作総指揮がマーティン・スコセッシだけあって、映画に勝るとも劣らない規模。
セット、衣装、小道具、全てが豪華に作り込まれていて見応えがある。
ストーリー、人物像も重厚で、長編文学作品のような味わいがある。

アトランティック・シティを表と裏で仕切っているインテリ・ギャング、
ナッキー・トンプソン。
酒の密売、不動産等々で巨万の富を築き、政治家とも強いコネクションを持つ。
しかし、縄張り争いや権力抗争で常に脅かされる。

シーズン1と2は主に世代交代による抗争が主軸だったけど、
3はユダヤ系、アイルランド系、イタリア系といった
系統の違うギャングとの抗争になってゆく。

ギャングの話なんで、基本は金と暴力、酒と女。
同じような時代でも「ダウントン・アビー」とは全然違うね。
何やかんやで、人が簡単に、残酷に殺されてゆく。

シーズン3では、お気に入りのボビー・カナヴェイルが
NYから酒の密売ルートを求めてやって来る
イタリア系ギャング、ジップ・ロゼッティを演じている。
ちょっと顔に肉が付いて来たな。
スノッブなユダヤ系、貧しいアイルランド系に対して、
イタリア系は直情径行で暴力的に描かれている。
ロゼッティはちょっとした感情的な苛立ちで簡単に人を殺してしまう。
こういうキャラクターはシーズン最後までは生き残れないだろうな。

そしてさすがにボビー。
裏社会の話なんで、売春婦や愛人との濃厚なベッドシーンも多く描かれているけど、
ボビー(ロゼッティ)は失神プレイ専門。
愛人にベルトで自分の首を絞めさせて、自分で行為する。エグい。
絵的にもひたすらエグい。
行け行けボビー!

ギャングでなくとも、生き残るのが厳しい時代。
庶民の女性の暮らしぶりも描かれている。
4人の子持ちのある女性が細菌感染で流産しちゃうんだけど、
旦那はまたすぐ次を作るつもり。
経済的に余裕があるとも思えないし、奥さんは複数回の妊娠出産で身体ガタガタ。
貧乏人の子沢山、なんて言う言葉があるけど、
余裕が無いのを承知で沢山作るのは、働き手を得る為なんだろうか。
カトリックだと産めよ増やせよの考え方だからかな。
昨今の少子化も問題だけど、子沢山も問題。

どの時代、どの国に生まれても、
お金がある人は楽しく暮らせる。
さもなくば、命の危険を冒して下克上を狙う。



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