編集者に関係する映画を見るってのも、どうかな、とは思ったけれど、
録画していた他の映画がちょっとキツそうなのが多かったんで、
とりあえずこれにしてみる。
20世紀のアメリカ文学を代表する作家の一人、トマス・ウルフと、
その編集者マックス・パーキンズの友情を描いた映画。
まだ無名だったウルフが、出版社に大量の原稿を持ち込む。
パーキンズはヘミングウェイやフィッツジェラルドの代表作を世に送り出した
実力派の編集者。
ウルフの文体に閃きを感じ、出版の契約をするが、
表現過多で極端に長い文章を、ウルフに大量に削らせていく。
自分の表現世界に酔い、削除を嫌がったウルフだったが、
パーキンズの巧みな指導により、見事に集約させた小説を仕上げる。
自伝的小説は瞬く間にベストセラーとなる。
その後もウルフは、饒舌な性質そのままに、大量に書き続ける。
パーキンズは作家の文章を削る事に時折疑問を持ちながらも、
読者に届ける最良の形としての作品に仕上げていく。
ウルフとの仕事に熱中するあまり、家族の時間を犠牲にする事もしばしば。
成功を掴んだウルフは益々傲慢になっていく。
赤貧時代を支えた愛人を無下にし、
調子を崩しているフィッツジェラルドを罵倒する。
一方で、パーキンズの指導無しには小説が書けないのではとの評価を気にして、
パーキンズと袂を別つ。
別れは突然に訪れる。
ウルフは脳結核を発症し、37歳の若さで倒れる。
脳腫瘍で昏睡状態に陥るが、僅かに意識が戻った時にペンを取り、
パーキンズへの謝意を綴った手紙を書く。
原題が「Genius」。
ざっくり見れば、ウルフの豊かな才能と、天才故の傲慢さを示す。
逆に、個性的であるが故に扱いにくい作家達を巧みに誘導し、
歴史に残る小説を仕上げる道標の役割を果たした編集者、
パーキンズの功績がテーマであったとも言える。
多分ね、マンガでも、有能な編集者っているんだろうと思うけど、
編集者も才能だからね...とだけ言っておこう。
ウルフがやたらとわんわん饒舌にまくし立てる。
パーキンズは寡黙な方ではあるが、仕事の話になると妥協が無い。
ふたりが小説の話を議論する場面が続くので、字幕を読むのが時々シンドイ。
映画としては地味な構成で、
ジュード・ロウ、コリン・ファースといった有名どころでなければ、
見るのがちょっと辛かったかもしれない。
ジュード・ロウ演じるウルフは、やや誇張されているんだろうか。
傲慢な性格というだけでなく、やたらとハイテンションだったり、
文章を書く事に極端に熱中する様等を見ると、
何らかの疾患を抱えていたのでは無いかと思えてしまう。
ガイ・ピアースのフィッツジェラルド、ドミニク・ウエストのヘミングウェイ、
それぞれ雰囲気があって良かった。もう少し見たかった。
映画としては、ウルフがひとりで空回りしている感があって、
人と人との関わりの場面が物足りないように思えた。
パーキンズを演じたコリン・ファースの存在ありきの映画。
知的で思慮深く、寡黙で、信頼のおける人物像。
1920〜30年代にかけてのアメリカを舞台にした映画だけど、
製作は英国で、俳優もほぼ英国人ばかり。
アメリカ人俳優では、こうした古き良き時代の文学界の空気が
描けなかったのかもしれない。
セピアを基調とした画面に趣がある。
録画していた他の映画がちょっとキツそうなのが多かったんで、
とりあえずこれにしてみる。
20世紀のアメリカ文学を代表する作家の一人、トマス・ウルフと、
その編集者マックス・パーキンズの友情を描いた映画。
まだ無名だったウルフが、出版社に大量の原稿を持ち込む。
パーキンズはヘミングウェイやフィッツジェラルドの代表作を世に送り出した
実力派の編集者。
ウルフの文体に閃きを感じ、出版の契約をするが、
表現過多で極端に長い文章を、ウルフに大量に削らせていく。
自分の表現世界に酔い、削除を嫌がったウルフだったが、
パーキンズの巧みな指導により、見事に集約させた小説を仕上げる。
自伝的小説は瞬く間にベストセラーとなる。
その後もウルフは、饒舌な性質そのままに、大量に書き続ける。
パーキンズは作家の文章を削る事に時折疑問を持ちながらも、
読者に届ける最良の形としての作品に仕上げていく。
ウルフとの仕事に熱中するあまり、家族の時間を犠牲にする事もしばしば。
成功を掴んだウルフは益々傲慢になっていく。
赤貧時代を支えた愛人を無下にし、
調子を崩しているフィッツジェラルドを罵倒する。
一方で、パーキンズの指導無しには小説が書けないのではとの評価を気にして、
パーキンズと袂を別つ。
別れは突然に訪れる。
ウルフは脳結核を発症し、37歳の若さで倒れる。
脳腫瘍で昏睡状態に陥るが、僅かに意識が戻った時にペンを取り、
パーキンズへの謝意を綴った手紙を書く。
原題が「Genius」。
ざっくり見れば、ウルフの豊かな才能と、天才故の傲慢さを示す。
逆に、個性的であるが故に扱いにくい作家達を巧みに誘導し、
歴史に残る小説を仕上げる道標の役割を果たした編集者、
パーキンズの功績がテーマであったとも言える。
多分ね、マンガでも、有能な編集者っているんだろうと思うけど、
編集者も才能だからね...とだけ言っておこう。
ウルフがやたらとわんわん饒舌にまくし立てる。
パーキンズは寡黙な方ではあるが、仕事の話になると妥協が無い。
ふたりが小説の話を議論する場面が続くので、字幕を読むのが時々シンドイ。
映画としては地味な構成で、
ジュード・ロウ、コリン・ファースといった有名どころでなければ、
見るのがちょっと辛かったかもしれない。
ジュード・ロウ演じるウルフは、やや誇張されているんだろうか。
傲慢な性格というだけでなく、やたらとハイテンションだったり、
文章を書く事に極端に熱中する様等を見ると、
何らかの疾患を抱えていたのでは無いかと思えてしまう。
ガイ・ピアースのフィッツジェラルド、ドミニク・ウエストのヘミングウェイ、
それぞれ雰囲気があって良かった。もう少し見たかった。
映画としては、ウルフがひとりで空回りしている感があって、
人と人との関わりの場面が物足りないように思えた。
パーキンズを演じたコリン・ファースの存在ありきの映画。
知的で思慮深く、寡黙で、信頼のおける人物像。
1920〜30年代にかけてのアメリカを舞台にした映画だけど、
製作は英国で、俳優もほぼ英国人ばかり。
アメリカ人俳優では、こうした古き良き時代の文学界の空気が
描けなかったのかもしれない。
セピアを基調とした画面に趣がある。
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