忍者ブログ
マンガ家Mの日常
ネタバレ注意


年末年始に見て、記事を書けずにいた映画から。
詳細は少し忘れちゃったなぁ。マズイ。

ジェームズ・マカヴォイ主演のサスペンス映画。
刑事が犯罪捜査するストーリーだと思って見始めたけど、違った。
原作は「トレインスポッティング」の著者、
アーヴィン・ウェルシュの小説なんだって。なるほどね。


スコットランドの刑事ブルースは、強い自尊心と出世欲がありながら、
コカイン中毒で、様々な不正に手を染め、
同僚や友人に対して矮小な悪巧みを働いて喜んでいる。
日本人留学生が惨殺される事件があり、捜査に乗り出したが、
中毒症状が進む中で精神的に破綻し、ドロップアウト。
捜査は同僚刑事に引き継がれる。

ブルースは少年時代に、事故で命を落とした幼い弟を見殺しにした、
心の闇に苦しんでいた。
酷い扱いをした友人に謝罪したり、シングルマザーを助けようとしたり、
善い行いにも取り組むが、闇を抑えきれず、首吊り自殺する。


端正な顔立ちで、美男役からスタートしたジェームズ・マカヴォイだけど、
キャリアを重ねるに連れ、猛々しい役柄にシフトして来た。
女性ファンの立場からすると、そうじゃないんだけどなぁと思っちゃうけどね。

殺人事件の捜査は特に重要ではなく、
中毒症状が進行する流れで、ブルースの悪事や心の闇が暴かれていくという話。
ひたすら堕ちていく。
どんなに年月が過ぎても、弟を見殺しにした罪の意識からは逃れられず、
それがコカインにハマる引き金になっていたとも言えるんだけど、
はっきりした因果関係があるとも言えなくて、
強烈な自尊心が、他者をナメてかかった安易な行動を呼び起こした面も大きい。
やっぱり、気安くドラッグに手を出したら、泥沼が待っているだけと。
要するに、ドラッグは、そうした不安定な精神状態を増幅させてしまう。
そこに救いは無い。
こういう書き方をすると、いかにもな上から目線だけど。

人生で、救いようの無い場面って、誰にでも何かしらあって、
それで、救いようの無い映画に何らかの思いを寄せるものなのだろうけど、
やっぱり、映画だから、
救いが欲しいと思ってしまう。

ブルースの持ち前の自尊心、汚職、過度な悪ふざけ、
コカイン中毒、
妻との離別、
弟への罪悪感、等々、
要素がやや多過ぎるかな。
ハリウッド映画だったら、もっと整理するんだろうけど。
PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック