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マンガ家Mの日常
眠れない深夜、短めの映画を見る。

ジェイソン・ベイトマン、監督、主演のコメディ映画。

小学生のスペリングコンテストに、40歳のガイが参加。
当然主催者側は反対するが、参加規定の網をくぐり抜けている。
記者のジェニーがガイに同行。
参加の真意を聞き出そうとするが、ガイはなかなか心を開かない。

主催責任者はガイにホテルの汚い部屋をあてがったり、
極端に難解な単語を設問に出す等、嫌がらせをして負けさせようとするが、
ガイは決勝まで勝ち抜いて行く。
ガイも、参加者の優秀な子供にはいたずらを仕掛けて動揺させ、失格に追い込む。

インド系の少年が何故かガイに親しげにまとわりついて来る。
最初こそガイも無視するが、次第に打ち解け合う。
ところがそれは父親の作戦で、ガイの同情をかって大会に勝とうという魂胆だった。
ガイとの友情を感じ始めていた少年は、謝罪しようとするが、
折り合いがつかないまま決勝の日を迎えてしまった。

記者のキャシーはガイの身元調査をして、
大会のトップのボウマン博士が、ガイの実の父親だと突き止める。
博士は若い頃、ガイの母親を妊娠させたが、生まれる前に行方をくらませ、
ガイはシングルマザーの母親と夜逃げを繰り返すような貧しい生活をしていた。
幼い頃からスペリングに関しては天才の片鱗を見せていたが、
満足に学校にも通えなかった。
最近になって、母親が臨終の際に、父親の正体を告げた。
ガイはスペリング大会を騒動に巻き込み、父親である博士の面目を潰して
復讐を図ろうとしたのだった。

決勝の最後の二人になった時、ガイは少年の思いを受け止め、優勝を譲る。
少年もまた、ガイとの友情を大事に、賞金の山分けを申し出るのだった。

博士はガイの愚行に怒りを覚えるが、実の息子だと知らされて、考えを改める。

ガイは父親への感情にようやくケリを付ける事が出来た。


スペリング大会って、アメリカの映画では時々題材に使われる。
それくらい文化的に根付いてるんだね。
日本に当てはめるとすれば、漢字の書き取り?
でも、それだと筆記試験だから、映画としての見せ場にはならないね。

40歳の成人男性が、子供時代の憎しみにケリを付けるべく、
父親の権威に反抗してみせる、というのは、
映画のテーマとしても若干大人気ないような気もするけれど、
無理やり大会に出場してしまう設定は面白いよね。
ジェイソン・ベイトマンは10代の頃からTVや映画の世界で働いていた。
失ってしまった子供時代を取り戻したい気持ちがどこかにあるのだろうか。
少年に裏切られたと知った時のガイの対応の大人気なさ。
子供の心に帰って、いつしか本気の友情関係を感じてしまってたんだね。

他愛ない話ではありましたが、なかなか面白かったです。
記者役のキャスリン・ハーンは、美女とまでは言えないけど、イイ女でした。


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