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マンガ家Mの日常
「太王四神記」の記事を仕上げたいんだけど、
見終わって、印象が強い今の内に、こちらを書きます。


18世紀ロンドンの娼館を舞台にしたドラマ。
2つの娼館の泥沼バトルを主軸に、ロンドンの世俗が描かれる。
この時代のロンドンでは、女性にまともな職は殆ど無く、
5人に1人が娼婦として生計を立てていた。

マーガレットは中級クラスの娼館を営む、元娼婦。
長女シャーロットは青年貴族ハワードの妾となり、
娼婦の出世コースとして上がりを迎えようとしているが、
ハワードは次女ルーシーの処女デビューを強引に奪おうとして、ルーシーに刺され、
娘を守ろうとしたマーガレットによって圧迫死させられる。
後々マーガレットは殺人罪で起訴され、死刑になるところを青年判事に救われ、
アメリカ流刑になる。

女教皇の異名を持つ高級娼館の主人リディアは、マーガレットと敵対関係にある。
マーガレットは施設にいた少女時代に、友人のナンシーと共に
リディアに連れ出され、娼婦にさせられたことを恨んでいた。
リディアは、少女達を貧乏のどん底から救い出し、
良い生活を与えたとの自負から、マーガレットは恩知らずだと憤っている。
リディアは、権力者のブレイン侯爵とその側近達の快楽の為に、
処女の少女を誘拐して与え、地位を保ってきたが、
シャーロットやケイトとの出会いから、徐々に気持ちに変化が生じる。


娼婦とその男性客達とのスキャンダラスなドラマというだけではなく、
女性の地位が低い時代に、仕事と収入と権力をいかにして掴んでいくかの
戦いが描かれているのが興味深い。
娼婦達は身体を男性客に与えながらも、
ただの食い物にはされないよう、知恵を駆使している。
嫌われ者のエミリーも、ただ使われるだけの娼婦ではなく、
自立の道を必死で求める姿勢に共感できる。

豪華なセットや衣装が見どころでもあり、
高い制作費がネックとなって、シーズン3で打ち切りになってしまった。
シーズン2のラストでマーガレットはアメリカに行っちゃうし、
シーズン3中盤でシャーロットは死んじゃうしで、
そういう意外な展開も、打ち切りの影響かな。

最終回では、敵対していたリディアとルーシーが、図らずも共同で
ブレイン侯爵を倒す。

ドラマの主人公はマーガレットだったんだろうけど、
シーズン3ではリディアにもスポットが当てられ、
中途半端に善人ヅラのマーガレットよりも、
リディアを主人公にして構成した方が、より面白かったんじゃないかと思う。
やはり、悪役が光るドラマが面白い。

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