忍者ブログ
マンガ家Mの日常
疲れた時はやっぱり猟奇殺人ね、
と思ったのだけど、
アトム・エゴヤン監督のシリアスな冤罪告発映画でした。
実際の事件を基にしたものらしい。

1993年、アーカンソーの田舎町で、8歳の少年3人が
深い森の奥で惨殺され、足を縛られ裸で川底に沈められているのが発見される。
ヘヴィメタ好きで悪魔崇拝の本等を読んでいた男子高校生3人が
犯人とみなされ、逮捕される。

容疑者や参考人への取り調べは自白を強要する強引なもので、
犯行の物的証拠は全く無い、という有様だったが、
自白が決め手となって、3人の男子高校生は有罪となった。

事件当夜、近くのファミレスに血まみれの男が駆け込んでいたり、
殺害された少年のうちの一人の継父が少年のナイフを持っていたり、と、
怪しい事柄が浮かんできたが、どれもまともに取り上げられなかった。

主犯とみなされた男子高校生は死刑宣告がなされたが、
執行されないまま、現在も既決重罪犯として収監され、
冤罪の可能性が探られている。


田舎町の事件だから、警察の捜査がずさんなのは仕様が無いんだろうか。
にしても、1993年でこの有様は酷い。

アメリカでは有名な事件だったのか、
「ウェスト・メンフィス3」として知られていて、詳しく紹介されている。
収監された3人はその後司法取引に応じて釈放されているとの事。


日本でも猟奇的殺人事件が起きた場合、マンガやゲームが取り沙汰される。
それこそ言いがかり以外の何物でも無いんだけど...。
欧米の場合はキリスト教信者が多いから、キリスト教を信じる反動で
悪魔崇拝の恐怖も強く受けとめられがちになってしまうんだろうか。

3人が犯人だったと考える人もいるらしい。
いずれにせよ、本当の犯人は捕まっていないし、罰せられてもいない。

実際の事件で、解決していないだけに、
監督や脚本家の判断でストーリーを仕立て上げる訳にいかず、
どうしても突っ込み不足で消化不良な感じは残る。
PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック