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マンガ家Mの日常
青春映画の名手セドリック・クラピッシュ監督作品。
あのロマン・デュリスを発掘した人でもあるけど、
今作ではロマンは出演していないのね。


エリーズはパリ・オペラ座バレエ団のエトワール候補として
将来を嘱望されていたが、
公演の出番直前に恋人の浮気現場を見てしまい、動揺してジャンプを失敗し、
以前から故障がちだった足首を酷く痛めてしまう。
医師からは長期間の治療を告げられ、
既に20代半ばのエリーズは、バレリーナとしての道に不安を抱く。

リハビリをしつつ、バイトがてら友人のサブリナとシェフのロイックが
郊外のホテルで一定期間料理の仕事をするのを手伝う。
そのホテルは、オーナーが、芸術家達が稽古し易いように計らった施設だった。

怪我する前にエリーズをコンテンポラリーダンスの舞台に誘っていた
振付家ホフェッシュ・シェクターがチームを引き連れて練習に来る。
エリーズは彼らのダンスを見学しているうちに、踊りへの渇望が蘇る。
ジャンプが多いバレエと違って、横の動きが多いダンスであれば、
故障がちな自分の足でも十分踊れる。
希望が見えてきたエリーズはチームに参加して、
パリに戻って、舞台に立つ。


エリーズ役は、まさにパリ・オペラ座の現役実力派マリオン・バルボー。
俳優が触りだけ踊って、あとは顔を隠しながら吹き替えが踊るといった
中途半端な踊りではないので、ダンス場面がより美しい。
H・シェクターも本人が演じている。

エリーズの仕事をなかなか認めようとしない父親や、
治療師やダンス仲間との恋愛模様も少々描かれて、ドラマに花を添える。

映画やドキュメンタリーで、バレエの世界を垣間見て来たけれど、
幼い頃から厳しい競争に晒され、一度の怪我でダンサー生命を断たれたりと、
過酷この上ない。
だからこそ、頂点に立つ人達の光芒が至上の輝きを放つ。

エリーズはバレエは諦めざるを得なかったけど、
コンテンポラリーダンスの魅力に目覚め、ダンサーを継続出来るようになった。
爽やかな青春ストーリー。

バレエよりもコンテンポラリーの方がダンサー寿命は長そうだけど、
それでも、一般的な職業よりは引退の年齢は早い。
その後の人生の計画も見てみたい。


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