リーガル・サスペンス・ドラマの傑作「ダメージ」、第5シーズンで遂に完了。
最終話まで見終わりました。
大物ベテラン弁護士パティ・ヒューズと、新進気鋭の弁護士エレン・パーソンズ、
師弟関係から始まった筈の二人の弁護士の戦いと愛憎。
パティは巨大企業を相手に一歩も譲らず、被害者救済の為の弁護活動をしているが、
裏工作も辞さず、最終的には巨利と名声を一手にものにする。
エレンはパティの裏工作の汚さに幻滅して事務所を去るが、
最終シーズンでパティと対決するとなった時、勝利へのこだわりを爆発させる。
訴訟ではなんとエレンがパティを負かすが、それは、
勝利の為にエレンがどこまでやるか見定めるべく、パティが操っていたのだった。
パティは裁判で負けて、エレンとの個人的勝負で勝ち、
エレンは自分と同じ人種であると証明して見せた。
パティにとっては最初からその為の訴訟だった。
恋人のクリスは裏工作に反発してエレンの元を去るが、
エレンは妊娠を知り、過労で自分と胎児の健康を危うくさせている事を悔やみ、
弁護士を辞め、クリスと復縁し、出産して家庭に入る決意をする。
パティは息子を射殺される悲劇に見舞われるが、
最高裁裁判官への推薦等もあり、成功の階段をどこまでも登り続けている。
内心ではエレンとの和解を望んでいるが、叶わぬ事だった。
負け知らずのパティが、
エレンとの個人的争いの為に訴訟の負けを敢えて選ぶというのは、
視聴者としてはやや納得行きかねる部分はあったが、
それ程までに二人の愛憎関係が深い事を見せる為だったのだろう。
ただし、結局のところ、パティもエレンも、
弁護士の仕事か家庭か、どちらかを選択せざるを得ないという結末になるのは、
働く女性としては落胆を感じる。
どうしてそこに終結しなければならないのだろう。
ヒラリー・クリントン氏も、次の大統領選に向けて好スタートを切ったものの、
選挙が近づくにつれて支持率に陰りが見えて来た。
ドラマのテーマと直接の繋がりは無いけれど、
女性が仕事で頂点に立つのを阻む意識がアメリカ社会の中にさえ強くある
という事実を、それぞれ語っているように思える。
エレンとしては、家庭を選択する事で、パティの価値観を否定するという形で
ある種の復讐と勝利を果たしたとも言えるのかもしれないのだが、
やはり、同じ土俵で戦い続けて欲しかった。
そこからでなくては、新しい時代の価値観を証明出来ない。
常に裏を読み、自信たっぷりで勝ち誇ったパティの表情も凄いのだけど、
気持ちを押し殺し、能面のようなポーカーフェイスでいようと努める
エレンの表情の方が不気味な気もした。
個人的にはね、やっぱりパティを応援しちゃう。
仕事の成功、名声、富、
それらを女性が貪欲に追求しても、なんら家庭に問題は無い、
そういうのが本当の世の中であるべき。
毎回、時間軸を交差させて、結末への不安を増幅させる手法を取っていて、
最終シーズンも見事にはまった。
これほど優れたドラマに次に出会うまで、何年待たねばならないのだろう。
最終話まで見終わりました。
大物ベテラン弁護士パティ・ヒューズと、新進気鋭の弁護士エレン・パーソンズ、
師弟関係から始まった筈の二人の弁護士の戦いと愛憎。
パティは巨大企業を相手に一歩も譲らず、被害者救済の為の弁護活動をしているが、
裏工作も辞さず、最終的には巨利と名声を一手にものにする。
エレンはパティの裏工作の汚さに幻滅して事務所を去るが、
最終シーズンでパティと対決するとなった時、勝利へのこだわりを爆発させる。
訴訟ではなんとエレンがパティを負かすが、それは、
勝利の為にエレンがどこまでやるか見定めるべく、パティが操っていたのだった。
パティは裁判で負けて、エレンとの個人的勝負で勝ち、
エレンは自分と同じ人種であると証明して見せた。
パティにとっては最初からその為の訴訟だった。
恋人のクリスは裏工作に反発してエレンの元を去るが、
エレンは妊娠を知り、過労で自分と胎児の健康を危うくさせている事を悔やみ、
弁護士を辞め、クリスと復縁し、出産して家庭に入る決意をする。
パティは息子を射殺される悲劇に見舞われるが、
最高裁裁判官への推薦等もあり、成功の階段をどこまでも登り続けている。
内心ではエレンとの和解を望んでいるが、叶わぬ事だった。
負け知らずのパティが、
エレンとの個人的争いの為に訴訟の負けを敢えて選ぶというのは、
視聴者としてはやや納得行きかねる部分はあったが、
それ程までに二人の愛憎関係が深い事を見せる為だったのだろう。
ただし、結局のところ、パティもエレンも、
弁護士の仕事か家庭か、どちらかを選択せざるを得ないという結末になるのは、
働く女性としては落胆を感じる。
どうしてそこに終結しなければならないのだろう。
ヒラリー・クリントン氏も、次の大統領選に向けて好スタートを切ったものの、
選挙が近づくにつれて支持率に陰りが見えて来た。
ドラマのテーマと直接の繋がりは無いけれど、
女性が仕事で頂点に立つのを阻む意識がアメリカ社会の中にさえ強くある
という事実を、それぞれ語っているように思える。
エレンとしては、家庭を選択する事で、パティの価値観を否定するという形で
ある種の復讐と勝利を果たしたとも言えるのかもしれないのだが、
やはり、同じ土俵で戦い続けて欲しかった。
そこからでなくては、新しい時代の価値観を証明出来ない。
常に裏を読み、自信たっぷりで勝ち誇ったパティの表情も凄いのだけど、
気持ちを押し殺し、能面のようなポーカーフェイスでいようと努める
エレンの表情の方が不気味な気もした。
個人的にはね、やっぱりパティを応援しちゃう。
仕事の成功、名声、富、
それらを女性が貪欲に追求しても、なんら家庭に問題は無い、
そういうのが本当の世の中であるべき。
毎回、時間軸を交差させて、結末への不安を増幅させる手法を取っていて、
最終シーズンも見事にはまった。
これほど優れたドラマに次に出会うまで、何年待たねばならないのだろう。
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