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マンガ家Mの日常
一定数の保守派、キリスト教信者、労働者階級の白人がいるから、
その集団に合わせた論調で構成された番組も、一定数の視聴者を得る。
そうしてFOXニュースが成り立ってる訳で、
ロジャーの思想に心酔する腹心の部下も大勢いて、
誰が言ったか忘れたけど、「カルトのようだ。」との台詞もあった。
あまりの偏向ぶりや、明らかなフェイクニュースについて行けなくなって、
途中で退職する人もいるけれど、
最後まで忠実に付き従った秘書もいる。
その秘書の引退直前の年俸は200万ドルだったとか。
ロジャーは、それだけ、会社を儲けさせ、部下を儲けさせた。


シリーズ後半は、元ミスアメリカのキャスター、グレッチェンが
セクハラ訴訟を起こそうとする展開。
それによってロジャーは失職に追い込まれる。
セクハラは断固として許されるものではない。
それは確かなんだけど。
グレッチェンやメーガンといった女性達は、
元々自らの容姿を武器にキャスターの仕事を得ていて、
仕事を続ける為にセクハラを容認してしまっていた。
そうすると、次の被害者も生んでしまう。
残念ながら、彼女達はセクハラの共犯者のようにも見えてしまった。
セクハラを容認せざるを得ないような気持ちに追い込んでしまうのが、
「カルト」の怖さでもあるんだろう。

グレッチェンが提訴を取り下げて和解に応じたのは、家族を守る為とは言え、
ジャーナリストとしての信念があるなら、裁判に踏み切って欲しかった。
自らジャーナリストでありたいと主張する声が虚しく聞こえる。
和解金2000万ドルに関しては、お金目当てとも言われるだろうけど、
会社に損害が発生する事で、セクハラの抑止力にもなる。
アカデミー賞にもノミネートされた話題作「スキャンダル」は
まさにこのセクハラ訴訟を題材にした映画だそうだけど、
そちらはどういう仕上がりになっているんだろうか。

和解の際、グレッチェンは秘密保持契約も結んだ。
そうなると、このエピソードの核心は原作者による取材内容からの
創作って事になっちゃうのかな。
あくまでもドラマであって、ドキュメンタリーではない。
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