長い映画なので、結局3回に分けて見てしまった。
多分、内容が退屈だったからっていうのもある。
面白かったら一気に見ていた筈。
「クラッシュ」等のポール・ハギス監督作品。
3組の訳あり男女の物語を並行して描いている。
3組がそれぞれ子供にまつわる問題を抱えていて、
彼らに関わる他の人物達もまた子供に関わる問題を抱えている。
皆さん、自分勝手な理由で実子を傷付けてばかり。
人と人が繋がっている事で物語は進んで行くのだけど、
皆が自分勝手なので、繋がっているようで繋がっていない。
孤立している。
と言うか、幼稚?
それぞれがやたらシリアスぶってるのが、なんか付いて行けない。
利己的で嫌な連中ばかり。
ラストで登場人物のイメージを被らせる事で、
劇中劇の種明かし的な雰囲気はそれなりに感じたけど、やっぱり分かりにくい。
何か変だなぁ、と思ったので、
この辺りでネットで他の方々の感想等を見て参考にしました。
作家である主人公が、実人生をイメージした私小説を試し書きしていて、
それらが映像として表現されている? そんなトリック?
だから登場人物の皆が子供を傷付けてるエピソードで描かれているのね。
そこから誰も成長していないのも納得。
全員が利己的で嫌なヤツである作家自身の姿だから。
ラストを見てそこから考えると、
要するにこの主人公の作家は、自己憐憫に浸りつつも、
若い女性との浮気や、自分の仕事での名声が何より大事で、
目を離した間に幼い我が子が事故で死んでも、あんまり反省していない、って事?
子供への深い愛情が性的虐待と表裏一体ってのは、最大の逃げ口上?
一般的には無垢の象徴である「白」も、この作家にかかれば「嘘」を表す色になる。
浮気相手への謝罪で、白いバラの花束で彼女の部屋を埋め尽くすのだけど、
それも、愛情っていうより、葬式みたいな感じがしたよ。
「サード・パーソン」というタイトルから、
最初は「第3の男」と関連があるかと思ったけど、全くそうではなくて、
この主人公は人生の傍観者、第三者でしか無いって事かな。
そんな話を2時間17分も見せられても、ひたすらシンドイ。