ニール・サイモン脚本のラブコメ映画。
１９７７年公開だから、既に４０年以上前の映画って事になる。
主演のリチャード・ドレイファスは今作でアカデミー主演男優賞を獲り、
一躍名優の仲間入り。


33歳のダンサーのポーラは、10歳になる一人娘ルーシーとNYで生活していた。
売れない俳優トニーと同棲中。
しかし、トニーは欧州での映画出演が決まると、置き手紙１枚で去ってしまった。
アパートの家賃３ヶ月分をポーラが先払いしていたが、
名義はトニーのものだった為、トニーは勝手に友人エリオットに又貸し。
大雨の中、深夜にNYに到着したエリオットは、アパートの明け渡しを迫る。

ポーラとエリオットは話し合いの末、何とか同居を承諾。
マイペースなエリオットにかき乱されるポーラ。

ポーラはミュージカルのオーディションに挑戦しているが、
33歳という年齢で体力が落ち始め、なかなか合格に至らない。
キャンペーンガールの仕事で食い繋ぐ。
エリオットはオフブロードウェイ作品
「リチャード３世」の主役に抜擢されていたが、
斬新な演出が不評で、即座に打ち切り。
俳優の仕事を探し直す間、ルーシーの面倒を見る。

次第に意識し合いながらも、最初の夫やトニーに捨てられた経験から、
男性俳優との恋愛に臆病になって、躊躇い続けるポーラだったが、
エリオットのストレートな感情表現に魅了され、恋人関係になる。

３人での生活が順調に始まった頃、エリオットに映画出演のオファーが来る。
シアトルに行く準備をするエリオットの様子に、
また捨てられるのでは無いかと不安を募らせるポーラに対して、
エリオットは、ポーラの為なら仕事を断るときっぱり言い、
出発直前には、ポーラの航空券も用意したと告げる。
エリオットの本気の思いを受け止めたポーラは、不安を払拭し、
NYで待つ事にする。


ラブコメの王道のような作品。
舞台の脚本家として名高いニール・サイモンの作品だけに、
オープニングから台詞が多くて、どうなのかな、と思ったけど、
さほど煩わされる事なく、スムーズに見られた。

ポーラ役のマーシャ・メイソンは足がスラリと長くてスタイルが良い。
でも、癖のある顔なのがちょっと微妙。
もうちょっと可愛い顔立ちの女優さんが良かったな、と思っていたら、
何と、マーシャ・メイソンは当時ニール・サイモンと夫婦だったのね。
う〜〜ん、そういう事か。

ポーラは33歳で、10歳の娘を持つシングルマザー。
弱気になる時と、娘との生活の為に何が何でも頑張る姿とが交錯して、
ちょっとじんわりさせられる。
マーシャ・メイソンの実年齢はもうちょっと上だそうだけど、
それは置いといて、
この時代の33歳って、今と比べると随分大人。
30歳くらいで、女子中学生のようにはしゃいで見せている、
現在の日本の女性芸能人とえらい違い。